『評価』ができないと言わないで。『現症』の『取り方』を確認し、学ぼう。
『評価』ができないと言わないで。では『できる』ようにどうすれば良いか考えよう。学ぼう。
必ず『成長』はできるから。
■現症
現症(現病症)とは患者の訴えを聞いたり、患者を検査、測定、観察することにより、患者の現在の身体状況を知ることである。
□現症のとり方
現症のとり方は、医師の診察法である4診によって行われるが、理学療法士にとっても参考になるので、視診、触診、打診、聴診の4診について説明する。
1.視診
視診とは、検者の眼をもって患者の外形および外観上の病的変化を観察することである。その順序は、まず全身状態から始めて局所状態をみるとよい。全身状態としては、体質、栄養、体位、歩行、皮膚(粘膜)の状態などを観察し、局所状態としては、身体各部位の皮膚(粘膜)の状態、形態および運動の異常などを観察する。
2.触診
触診とは、患者の手掌もしくは手指をもって、身体各部をさすって、その状態を知ることである。触診の対象となるものは、大きさ、形、表面の性状、硬さ、圧痛、移動性、波動性の有無、乾湿、温度などを触診する。
3.打診
打診とは、身体の一定部位を検車の指または簡単な器具を用いて叩打して、そのときに生ずる音の性質によって、叩打部位の下に存在する臓器の性状を知る方法である。叩打による音響の性状や検者の手に伝わってくる振動の状態から、臓器の位置、大きさ、形、組織学的変化などを推定することができる。
4.聴診とは、聴診器を用いて、身体の一定部位における体内部の状態を、検者の聴覚をもって知る方法である。聴診音は呼吸器、心臓をはじめとする循環器、腸管について固有の音を聴取する。
これらの4つの方法によって行われる検査を一般に理学的検査という。
引用文献
松澤正(2001).理学療法評価学 金原出版株式会社
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