『評価』ができないと言わないで。『現症』の『自覚症と徴候』『全身状態と局所状態』から学ぶ。少しずつでも学べば、変化は必ずでる。
■現症
現症とは患者の訴えを聞いたり、患者を検査、測定、観察することにより、患者の現在の身体状況を知ることである。
□自覚症と徴候
1.自覚症
自覚症とは、患者が自らその異常を感じて訴える症状をいう。
2.徴候
徴候とは患者が意識しないて、検査、測定、観察によって他覚的に発見される異常な状態をいい、他覚的所見とも呼ぶ。
□全身状態と局所状態
1.全身状態
全身状態(全身的症状)は、患者の身体を全体的に形態や機能の異常としてとらえるもので、まず、はじめに全身状態からながめるとよい。
全身状態としてみるものは、①身長、②体重、③体格、④栄養、⑤体位と姿勢、⑥顔貌、⑦精神状態、⑧身体運動、⑨皮膚の状態、⑩毛髪、⑪爪、⑫体温、⑬脈拍、⑭血圧、⑮呼吸、⑯リンパ節、⑰食欲、⑱睡眠、⑲便通、⑳排尿、㉑口渇などである。
2.局所状態
局所状態(局所的症状)は、全身状態の観察が終わったら、頭の先から足の先まで、身体各部位ごとに、形態的、機能的に正常か異常かをとられる。局所状態としては、頭部、顔面、頸部、胸部、腹部、上肢、下肢の各部に分けて観察する。
引用文献
松澤正(2001).理学療法評価学 金原出版株式会社