『評価』ができないと言わないで。せめて『関節可動域の種類』『関節可動域の測定値』について意識しよう。
『評価』ができません。『プログラム』がわかりません。『情報』が少ないからわかりません。『時間』がないからできません。
そんなことばから言わずに、どうやったらできるようになるか建設的なことを少しでも考えよう。少しでも前進しよう。
基本の『関節可動域の種類』『関節可動域の測定値』について少しでも意識するだけで変わります。成長できます。
■関節可動域の種類
関節可動域の種類は測定に当たって関節の動かし方によって、自動と他動に分ける。
自動(active)は患者が自分の力で関節を動かしたときに測定する。
他動(passive)は患者の関節を検者などが他動的に動かして測定する。
■測定方法と測定値の表示
□測定方法
関節可動域測定に当たっては次のような原則に従う。
1)関節可動域は、他動運動でも自動運動でも測定できるが、原則として他動運動による測定値を表記する。自動運動による測定値を用いる場合は、その旨明記する。
2)角度計は十分な長さの柄がついているものを使用し、通常は5°刻みで測定する。
3)基本軸、移動軸は、四肢や体幹において外見上分かりやすい部位を選んで設定されており、運動学上のものとは必ずしも一致しない。また、手指および足指では角度計のあてやすさを考慮して、原則として背側に角度計をあてる。
4)基本軸と移動軸の交点を角度計の中心に合わせる。また、関節の運動に応じて、角度計の中心を移動させてもよい。必要に応じて移動軸を平行移動させてもよい。
5)肢位は『測定肢位および注意点』の記載に従うが、記載のないものは肢位を限定しない。変形、拘縮などで所定の肢位がとれない場合は、測定肢位が分かるように明記すれば異なる肢位を用いてもよい。
6)多関節筋は原則としてその影響を除いた肢位で関節可動域を測定する。例えば、股関節の屈曲を測定する場合は、膝関節を屈曲した肢位で測定する。
7)筋や腱の短縮を評価する目的で多関節筋を緊張させて肢位で関節可動域を測定する場合は、測定方法が分かるように明記すれば多関節筋を緊張させた肢位を用いてもよい。
引用文献
松澤正(2001).理学療法評価学 金原出版株式会社
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