裁量労働制で社員のエンゲージメントが高まる世界
何かと目の敵にされる裁量労働制ですが、私は裁量労働制でしか働きたくありません。
自分は社会人になって10年、ほとんどの期間を裁量労働制の下で働いてきました。唯一、前職(大企業)において1年間だけ通常勤務の時期がありました。会社の経営悪化によるコストカットの一環で、裁量労働制を一時的に休止したためです。その休止期間の延長が決まったとき、私は迷わず転職を決意しました。つまり、裁量労働制がエンゲージメントになっていました。
裁量労働制を休止するという判断は、「みなし残業代 > 残業代の実費」であったことを意味します。特筆すべきは、これは仕事の早い社員に限っての話ではなく、集団として見ても裁量労働制は社員側にお得であり、会社は社員のエンゲージメントを高めるためにコストを投じていたということです。でなければコストカットの一環で裁量労働制を休止したりしませんから。SNS上では裁量労働制によって社員は搾取されるという意見をよく見かけますが、真逆ですね。
あまりに勤務時間が短いと人事に目をつけられるという真偽不明の噂があって、みんな常識的な時間はオフィスにいましたね。けど、ビッグサイトで展示会があるので見学してきまーすって感じで抜け出して、そのまま直帰という人は私も含めてたくさんいました。みんな程々に力抜きながら働いていました。その一方で成果に対しては真剣でしたね。会社が成果を期待して割高のみなし残業代払っていることわかってましたから。
その後転職した今の会社でも裁量労働制で働いています。気分によってランチで遠出したり、通院したり、早めに退社してマッサージ行ったり。おまけに最近はリモートワークになって、もう労働環境はこの上なしです。成果で報いなければという気持ちも高まります。
名ばかりな裁量労働制が多いのかもしれませんが、私の見てきた世界では、裁量労働制本来の思想どおりに運用できていました。仕事の早い一部の社員のみが恩恵を受けているのではなく、社員全体でみても裁量労働制のメリットを享受できていた点、そしてその証左もある点を強調しておきたいです。
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