「先生」集合
最近気づいたことなのだけれど、私は自己学習が苦手かもしれない。
勉強は嫌いじゃない。でも、ものごとを理解することに時間がかかる。しっくりこないことにつまずくと、それ以降進めなくなる。気にしなくてもいいことが気になってしまう(公式を永遠と解き明かそうとするタイプの)。
努力が足りないと言われればその通りなのかもしれないけれど。
思い返すと、「先生」は偉大なものだ。
分からないことを質問すると、するする解き明かしてくれる。先生がいることでやっと理解できる。
高校の時の化学の先生が劇的に面白い人で、一番苦手だった化学を、私の一番の武器にしてくれた思い出がある。数学の先生もまた独特な人で、生徒を退屈させない授業をする人だった。
恩師に出会ってから、その教科が大好きになった。没頭してからの私のパワーはすさまじいらしく、点数はだいぶ伸びた。それらだけ勉強しすぎて、他教科の先生に怒られたりもした。それくらい没頭した。
恩師たちに共通していえること、それは「先生たち自身がその教科をかなり楽しんでいたこと」だと思う。
好きなことを教えてくれる人の話は面白い。しかも、分かりやすい。
それは先生に限らずいえることで、その教科のオタクである生徒の教え方のほうが、先生よりも上手だったこともある(日本史なんかは特に)。
オタクの生徒と先生のやり合いを眺めているのが好きだったなあ、と学生時代が懐かしくなってきた。
学校を飛び出してからもそうで、ワインが好きな人と過ごす酒場は面白いし、料理人とのディナーは「この火入れはさあ、、!」など急に熱が入って楽しい。ギャラリーのオーナーは、アーティストについての質問に快く答えてくれるし、プラスαでの知識もくれる。
社会人になってからも、「先生」は身近にいるものだ。しかも、いろいろなジャンルの。
「先生」になりたい人は、案外多いのではないか?と思い始めてきた。
私の方はというと、「先生すごいなあ」と思うばかりである。私は、彼らのように熱をもって「先生」になれることは、今のところない。悔しいけれど。でも、待てよ、と思う。
私の強みは「生徒」になれることなのかもしれないぞ。
「教えるのが楽しい」と、私に声をかけてくれた人がいっぱいいるのを思い出した。
将来、私がお店を開いたりイベントを企画する機会があったら、「先生」が集合できる場を作りたいなあ。「先生」たち同士が議論している場はどれだけ楽しいだろうか~。と、ぼんやり思いながら昼過ぎまでだらだらしているダメな生徒である。
文章力向上のための勉強道具に使わせていただきます。よろしくお願いいたします。