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ホームシックは重症になる前に。ボクの乗り越え方は妻のだし巻き卵
はじまりはホームステイ
「これがずっと続くの…?」ホームステイで出された夕食に嫌気がさしてメンタルがガンガン削られていた。
「海外でホームステイなんて素敵!」っていう人の理想を壊すようですが、お世話になっていたお宅のご飯は口に合わなかった。
初日から2連続のインスタントヌードル
野菜といえば冷凍のミックスベジタブル
味のない炒めもの
ホストマザーも同じものを食べてたので悪気がないのはわかってる。いきなり人の家に転がり込んで贅沢なことを言ってるのか?とも考えたけど、満足できないものはできないので仕方ない。
そんな食事事情に「オーストラリアって美味いものないのかよ」と絶望していたのは留学して1週間も経たない日のこと。ボクのココロをさらに追い詰めたのは、そこにいるはずの人がいなかったから。
妻がいない新婚
英語話せない、知り合いいない、メシマズだけでもツラいのに、わが家はちょっと特殊。結婚してるのにボクはたった1人で移住してきた。
留学前に結婚したんだけど、新しい家に住むとお金がかかるので、それぞれの実家に別居したまま新婚の時期を過ごすことに。もちろん一緒に暮らしたかったけど留学するためだから仕方ない。
妻は「一緒に行ったら私を頼って英語の勉強しないでしょ。最初はホームステイして。3か月後に行くわ。」とバッサリ切り捨てる。彼女は高校生のときにアメリカに留学してたので英語はペラペラ。
留学準備の忙しさでイライラして「クソっ。こういう合理的なところはアメリカで学んできたのか。」と言いたくなるところを何とか抑え込む。
結局1人で留学して、案の定ホームシックに。なーんにもやりたくないし、部屋でゴロゴロしてYoutubeを見てるだけの日々がしばらく続く。
普通なら日本に帰りたくなるんだろうけど、妻が3か月後オーストラリアに来るから帰っても仕方ないし…そんな鬱々とした日々が変わったのは彼女がオーストラリアに到着してからだった。
はじめての手料理は大好物のアレ
やっぱり新婚は一緒に住まないとダメですよね。結婚してから半年以上たってたけど。家族が一緒に住めるのは本当に嬉しいことです。家に帰って誰かに迎えてもらえる安心感に感激したのを覚えています。
妻がオーストラリアに来て最初に作ってくれたのは、ボクの大好物「だし巻き卵」美味いですよね!関西出身なのでしっかりとダシが効いていて、箸で持ったときにフルフル震えるぐらいの柔らかいやつ!
しかも、紅ショウガの刻んだのが入ってて見た目も素晴らしい。これだけでご飯何杯でもいけます。
「だし巻き卵ぐらいで大げさな…」と思うかもしれませんが、日本にいるころに妻とよく食べに行った定食屋さんの「たまご焼き定食680円」を思い出したんです。
温かいだし巻き卵を食べた感動は久しぶりに感じた手作りの喜び。ボクにとっては「さぁ、頑張っていこう」と気合が入った瞬間でした。
これから大変なこともあるだろうけど、美味しいものを食べたら何とかやっていける。妻が作ってくれた紅ショウガ入りのだし巻き卵を食べた夜がボクにとって本当の留学のスタートだったと言うと大げさでしょうか。
外国で頑張るにはリラックスできるような時間の確保がとても大切なんだ思い知りました。これから来る人にも「だし巻き卵」のようなホッとできるものがあるといいかもしれません。
これほど心に大きな影響を与えてくれただし巻き卵と、材料を探し回って作ってくれた妻には感謝しています。彼女の存在なしにボクの留学は続けられなかったことは間違いありません。
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