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はじめての児童精神科【思い出】

わたしが子育てで
大切にしていること。

ひとつは

自分の常識を過信しないこと。
未来を生きていく子どもに
過去の常識はあてはまらないと思う。

これからの未来を生きる娘だから
娘のことを不思議に思うことが
たくさんあって、当然だ。

メルヘンの国の住人、コジコジや
その仲間たちの言動は、
地球人のわたしにとってはナゾだらけ。
未来の地球の住人、娘も同じ。

わたしの過去の経験が役立つことが
ゼロとは言わないが、なるべく過去の
常識には囚われないでいたい。

それから

わからない事は、人に聞く
なるべくプロフェッショナルの方に
相談する。

ある日突然、母同伴でも学校に
行きたくないと、「行き渋り」が
激しくなった娘。

心の専門家へ相談しようと
はじめて、児童精神科の門をくぐった。

小児科も併設されているクリニックで
明るくて良い雰囲気だった。

受付を済ませ、問診票が手渡された。

問診票に小学校入学から今まで、半年間の
娘の様子を記入した。

これまでのわたしの対応は良かったのか?
不安症?何か心の病気なのか?
原因はなんなのか?

これ以上悪化してしまう事はあるのか?

お医者様に聞きたい事を書いた。

本を読み、HSCと言う気質は
治すものじゃなく伸ばすもの
という事は理解していた。

だけど、もしかしたら、HSCとは別に
発達に問題があるかもしれないし
心の病気かもしれない。

待合室で待つ。

娘の名前が呼ばれ、お医者様が
待っておられる部屋に入る。

穏やかな雰囲気の年配の女医先生が優しく
迎えてくださった。

ザッとわたしが記入した問診票に
目を通され、娘の目をしっかり見て
ゆっくりした口調で娘に質問をされた。

お名前は?
何年生かな?
娘はクルクル回る椅子に座り
クルクル回りながらお医者様の
質問に答えていく。

クルクル回らないでーー!と
心の中で叫ぶわたし。

お医者様は気にされる様子もなく
しばらく簡単な質問を続けられたあと

何か困ってる事はないかな?
と質問された

「特にありません!」

と娘。

ちょっと待ったー!
特にない!!ってそれはない!
と叫びたいのをこらえて

「ひとりで学校行けないよね?
最近じゃ、母さん一緒でも
行きたくないよね?」と、わたし。

優しい女医先生は
「そっかぁ、お母さん一緒だと
なーんにも困らないんだよね」と
微笑みながら仰った。

その後も

学校の授業は何が好き?
お友達と何して遊ぶのが楽しい?
などなど、、、
たわいもないとわたしは感じてしまったが
何かしらの意図があるであろう質問が続き30分ほどで診察は終わった。

お医者様には
「一年生ではまだ、何が嫌なのか
何が原因なのかは、しっかり言葉で
伝えることができないのです。
だからお母さんは大変だと思うけれど
今の対応で大丈夫だから続けて下さい」

「3年生とか4年生になった時に
ポツポツとあの時、こんなことが
嫌だったんだとか、辛かったんだとか
話し出すようになります。その時になれば原因がわかるかもしれませんね。」

と仰った。

3年生かぁ、、、
それまで今のままなのかと思うと
なんだかとてもどっしりと重たいものが
のしかかった気分だった。

クリニックへ行く途中に見つけた
かわいいカフェでパンを買い家に帰った。

クリニックではあまり時間もなく
お医者様とも満足に話しも出来ず
なんだかモヤモヤした気分のまま
ゆうげの支度をしていた。

iPhoneから呼び出し音。

出てみると、昼間訪れた児童精神科の
女医先生からだった。

診療時間中は時間がなかったから
と、わざわざお電話をくださった。

お医者様は
娘は抑圧された様子もなく
心理面でも発達面でも問題はみられない。

診断名もつかないし
何か治療が必要ということもない。

だけど、またいつでも、お話をしに来て
下さいと仰った。

診断名はつかない。
そうなれば、やっぱりHSCの気質を
活かして伸ばしていくという方向が
いいんだな!!と
モヤモヤした気持ちがパッと晴れた。

精神科のお医者様ってすごい!
わたしの心までも
癒してくださるのだから!

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