推しができて、自分で自分を大切にするようになった話。
思えば、我慢の多い人生だったように思う。
別に誰かに"我慢しなさい"と言われたわけでもなく、ただなんとなく"自分さえ我慢すれば周りの人間は幸せでいられるんじゃないか"と思っていたふしがある。
四姉妹の長女に産まれ、年子だった事もあり"お姉ちゃんだから"と我慢せざるを得ない人生のスタートだった。
成長するにつれ、大なり小なり、いろんなことを我慢していった。
子どもが産まれて、母親になったらもっと我慢する事が増えた。
お金も時間の使い方も、子ども達>夫>家族にとって必要な事…というように、どんどん"私のやりたい事"や"私の欲しい物"の順位が下がっていき、自分の欲しい物ややりたい事をする時は常に"母としての私"という考えがつきまとった。そんなふうに優先順位をつけて我慢していくと、段々と"私"の優先順位が下になっていった。
そうして生きていたら"私"が消えてしまっていた。
そして、ついに心が壊れてしまった。
何も感じない、どうやって"私"を生きていたか分からなくなっていた私に推しができた。
推しとは、そう、BTSである。
どういった経緯で BTS沼にハマったかは話せば長くなるので割愛するが、いつかnoteで書けたらと思っている。
BTSの教え、Love Myselfにいたく感銘を受けた私は"自分"の優先順位を徐々に上げていった。
よく考えてみれば、私が心折れてまで我慢した結果、誰も幸せになんてならなかった。
夫には苦労をかけ、子ども達には心配され、私は毎日泣いていた。地獄である。
我慢したって何も良いことなんてなかったのだ。
なので必要以上の我慢はやめて、私は"私"を大切にしようと思った。
"やりたい事全部やって。幸せでいて"
それが十も年の離れた彼らに教わった事だった。
今、私は自分のしたい髪色にして、着たい服を着て、自分へのご褒美にちょっと良いコーヒーを飲む。
そんな毎日を過ごしている。