NHKニュースクリップ(2024年5/12号)
ついにNHKのネット配信を「必須業務」とする放送法改正案が衆議院を通過しました。これによって、スマホのみの視聴も受信契約の対象となることがほぼ確定しました。
ただ、この件、NHKの収益への影響はほとんど無いと私は思います。どこにNHKが見たくてNHKプラスのアプリをインストールして受信契約を結ぶ人がいるのでしょうか?
根本的な問題は、NHKに契約しないと見られないコンテンツが実質ゼロなことです。既に悪い意味での民放化が甚だしく、放送の独自性は失われています。
災害時のライフライン放送はほぼ全て行政情報そのまま。また、電源が無くても聴けるラジオは受信契約不要です。さらに、ウェザーニュースやYahoo!のような民間の無料情報もNHKよりスピーディかつ充実しています。
NHKが新規の受信契約を取れるコンテンツなどあるのでしょうか?今更、朝ドラや大河でテレビさえ持たない若年層や生活に困窮する高齢者の契約を取れるとでもNHKは考えているのでしょうか?
結局のところ、契約・決済体制の構築や、営業・マーケティング費を上回る収益が期待できるだけのネット受信契約は取れないと私は見ています。正確に言えば、やりようはあるかもしれませんが、NHKの経営計画にもその見通しが示されていない=NHKは正面からこの課題と取り組んでいないわけです。
「どうせ、ネット受信料が成功しようが立ち行かなくなろうが、自分たちには一切関係無い」そんな回避性高い思考がが現在のNHK執行部・上層部に充満しているのでしょう。つくづく未来の無い組織だと思います。
重要ニュースでことごとくNHKが他社に遅れ リスク回避の”日和見”に協会内部からも批判の声
熊本で起きた「マイク切り」について、NHKへの批判の声が高まっています。
では、なぜNHKは現場に居合わせたにも関わらず報じなかったのか?
環境省=たぶん社会部マターですが、どうやら、社会部でストップが掛かっていたようなのです。協会の記者を名乗る複数のアカウントから情報提供がありました。
確たることは私には分かりませんが、熊本局は水俣病に対して強い問題意識を持つ局なのは間違いありません。あるNスペを制作している最中に熊本局の資料室を訪ねたら、水俣病はフィルム時代からの膨大な取材記録がまとめられていて驚いたことが記憶に残っています。
患者の方々の取材も頻繁に行っていますし、記者が反応できなかったとは思えないのですよね。
この他でも、NHK社会部が関わる重要ニュースにおいて、他局(例えば報道ステーションなど)の様子見ムードが強まっているという指摘が他社の記者からも寄せられています。
他社に先行して独自を報じることより、勇み足と批判されることを恐れる”リスク回避”的思考(旧・計画管理部的思考)がNHK報道局内で広がっているとしたら、記者の離職は更に進むのではないかと思います。
NHKのSNS配信 進む”幼児化”
報道の劣化を感じさせる事象は他にもあります。最近、私のタイムラインに流れてくるNHKのSNS投稿の幼児化が酷いのです。
例えばこちら、報道とは全く呼べない内容です。受信料でアイス食って「ニコパチ」(ニコニコしてパチっと写真を撮る)。店主の顔は写さず、自分のニヤけた表情をアピールするなど、およそ公共放送の職員がやるべきこととは思えません。インフルエンサー気取りなのでしょうか?
この1件だけではありません。各局のSNS投稿を観察していると、このような投稿に溢れています。
NHKの腐敗は昔からですが、かつてはこんなものが発信されることは無かったと私は記憶しています。記者が提案しようと、デスクが止めたはずです。
広島といえば、政治を中心に報じるべきことが他にも無数にあります。「アイスクリーム好き」を公然とアピールするような記者がいて良い場所ではないと私は思います。
NHKの定期人事異動スケジュールに遅れ 莫大な受信料の浪費
NHKの定期異動スケジュールが今年もまた遅れています。通常、NHKは管理職異動が6月・一般職が7月ですが、今年はなんと管理職が8月・一般職が9月にずれ込むというのです。
主な原因は、職員制度をまた無計画に弄ったせいでシステム開発が追いつかないためとのことです。
遡れば、前田時代の人事制度改革がこうした長期的な”負債”を生んでいるわけですが、現体制においても、制度改変=システム開発が必要という常識が無視されている点に呆れざるを得ません。
これによって生じるコストは一体どれほどなのでしょうか?職員の人件費まで考慮したら、余裕で億単位に達するでしょう。報道局の不正経理や、過去の紅白の不祥事が可愛いくらいの莫大な損失です。
さらに許し難いのが、異動遅れの理由として「オリンピック対応」ともNHKがアナウンスしている点です。
オリンピックに対応するなら、管理職が8月に異動すること自体がおかしいのです。オリパラが終わった後にすべきでしょう。私に言わせれば、これは”フェイク”のようなものです。
ただでさえ受信料の減収が深刻な状況で、こんな無駄が許されて良いわけがありません。
そして、自らが所属する組織内で公然と行われている公金不正、ポータルサイトやTeamsで発信されるフェイク情報に対して無批判な職員が、世の中の不正を暴いて断じることなど不可能だと私は思います。
NHK放送センター 清掃業者を巡る混乱の顛末
他にも受信料の浪費としか言いようが無い事案について情報が入ってきました。
一部媒体でも報じられた通り、NHKではコストカットのために清掃業者を従来の業者から、「より安価な業者」に変更しました。
で、その結果として掃除の頻度が減少した上に、その質も悪化していました。センター内はゴミに溢れ、トイレに行ったら紙が無くてクソが拭けないといった声が協会職員から私の元にも届いていました。
それが、最近また従来の業者に戻ったというのです。
とりあえず入札で安価な業者を選んだだけで、その実行力については何も考慮しなかったのでしょうね。局内の環境悪化による生産性の低下、再契約に伴って発生した業務など、完璧に受信料の無駄です。
この件を巡って誰か責任を取るのでしょうか?前田時代に行われた”改革”の数々もそうですが、公然とルールに従って行われる不条理こそNHKに莫大な損失をもたらしています。また、言うまでもなくその原資は受信料です。
無駄なオフィスレイアウト変更を繰り返した奴とかと合わせて、懲戒処分にでもすべきではないでしょうかね?
【メンバーシップ】林田アナ離婚報道の裏側
メンバーシップは、こちらの件についてです。
実は、この件、2024年の頭からSNSと週刊誌各社を駆け巡っていた、ある怪情報が発端となっているのです。私も取材を受けたので、話せる範囲でこの件について書きつつ、協会の体制改善に向けた提言もしたいと思います。
ちなみに、私は林田アナとは数回業務でカスっていますが、プライベートに関しては一切知りません。また、悪い印象も情報も持っていませんので、メンバーシップ領域に新たなスキャンダル情報を書くことも無いです。ご了承ください。
年始に駆け巡った有名タレントをめぐる怪情報
週刊ポストの記事の下にある関連キーワード(タグクラウド)にヒントがあります。
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