旧暦のすゝめ〜旧暦と二十四節気の違い〜
先週の日曜日、令和三年11月7日は立冬でした。
これ、旧暦だと思っている人がかなり居るみたいなんですが、それは勘違いです。
立春・立夏・立秋・立冬の四立や、夏至と冬至・春分と秋分の二至二分は節気といって、一年を二十四等分した十五日前後の区切りに名前を付けたものです。
一年は365日ですから、十二等分で三十日前後。二十四等分で十五日前後になります。
一年が365日というのは太陽暦……現在の暦である新暦と同じです。
これは太陽の周りを一周する日数だからです。だから、太陽暦というんですね!
厳密には端数が出ますので、四年に一度閏日があり、閏日のある年を「閏年」といいます。
これに対して日本で古来から使われてきた暦は「太陰暦」といいます(厳密には太陽太陰暦と言いますが)。
太陰ってなによ?と、思われる方も多いですかね?
太陰というのは、太陽の反対語です。
太陽は日輪。つまり?
月輪――月のことです。
月が地球の周りを一周するのは29.5日とされています。厳密には多少ズレますが、大体、一年が354日になります。一年が11日ほど少ないんですね。
なので、季節が微妙にズレます。
これを補正するために3年に一度閏月を入れて調整します。
こうして旧暦も太陽暦とのバランスをとっています。
しかし、季節の変わり目は毎年ズレますからこれを補うために生まれたのが二十四節気です。
二十四節気は十二の正節と十二の中気が対になっています。
立春からはじまり、大寒でおわります。
これを旧暦の月に当てはめますとこのようになります。
一月 正節・立春 中気・雨水
二月 正節・啓蟄 中気・春分
三月 正節・清明 中気・穀雨
四月 正節・立夏 中気・小満
五月 正節・芒種 中気・夏至
六月 正節・小暑 中気・大暑
七月 正節・立秋 中気・処暑
八月 正節・白露 中気・秋分
九月 正節・寒露 中気・霜降
十月 正節・立冬 中気・小雪
十一月 正節・大雪 中気・冬至
十二月 正節・小寒 中気・大寒
実際には大分ズレることが多いので、立春が旧暦十二月に来ることもありこれを「年内立春」、年が明けてから立春が来ることを「年来立春」といいます。
現代では新暦1月に新春と言いますが、実際には旧正月が新春ということなんですね。正月は春。
しかし、新暦1月は旧暦で言えば十二月。一年で一番寒い時期になります。
日本人の季節感というのは旧暦の月に因むので、新暦で考えてしまうと著しく季節感が狂ってしまうんですね。
これは、和風月名にもいえることで、明治時代に暦が太陽暦に変更された際に新暦の月に和風月名をカレンダー業者が入れたことから定着した【誤用】で、和風月名は「陰暦の月の別名」であり、新暦に用いるのは間違いです。
私の知り合いにも使う人が居ますが「伝統文化や伝統芸能の関係者で上辺だけ気取って雰囲気を取り繕うマーケティング手法」であり、文化従事者としては大変残念に思うことです。
なので、私は新暦に和風月名を使う人は季節感を大切にしない人だと考えています。
皆さんも少しだけ「旧暦を意識して」暮らしてみませんか?