パリ旅行

パリには2度行ったことがあります。

最初は友人と。
先にプロヴァンスなどを回っている彼女たちを追いかけて
一人パリに旅立ちました。
シャルルドゴール空港に着き、バスで市街地へ。
約束したバス停で友人が待っていてくれました。
携帯もない時代、よく友人と落ち合えたと思います。
今振り返ると、会えると疑わずに行った自分に驚いてしまいます。

友人はフランス語教室に通っていて、
その仲間との旅行に私が便乗させてもらったのです。
途中で突発性難聴になるというアクシデントがあり、
旅行を続けられるのか心配でしたが、なんとか乗り切り、
オペラ座でバレエを観たり、蚤の市やパッサージュを巡ったりと、
いろいろの体験ができた思い出の多い旅行でした。

2度目は母と。
クリスマスのパリ旅行の新聞広告を見つけ、行きたいと誘われたのです。
エッフェル塔でのディナーなどを組み込みながら、
自由行動も多いツアーでした。
スマホも無い時代、語学がさっぱりダメ、母は私におまかせ状態。
クリスマスイブの昼間に食事ができるところなんて見つからず途方にくれていたら、中華料理店を発見。広い店内は客がおらずちょっと心配でしたが、
メニューは中国語だから、どんな料理なのか大体わかるのも助かりました。
ジャスミン茶はポットで何度も出てくるし、料理はおいしいし、
店内はきれいで、店員さんはちゃんとしているし。
母とふたり、この店に巡り合わせてくれた神様に本当に感謝しました。

感謝したといえばもう一つ。
ホテルに帰る地下鉄の中で、母が数人の少女たちに囲まれてしまったんです。身に着けていたものを奪うつもりだったのでしょう。
怖くてどうしていいかわからず、声も出せずに私は突っ立っているだけでした。まわりも見て見ぬふり。
そんな中で一人の男性が彼女たちを追っ払ってくれたのです。
彼は彼女たちがまた乗ってこないことを見届けてから降りていきました。
母と私は安堵したと同時に彼ににちゃんとお礼を言ってないことに気づきました。今もそのことを思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
その人にはもう感謝の気持ちを伝えられないけれど、
彼がしてくれたように日本に来た旅行者の人が困っているのを見かけたら、
手助けできらたと思っています。

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