NHK Eテレ「怖いえほん」1~3
2021年7月10日(土)加筆:申し訳ありません。昨年中にアップしていたと思っていましたが、アップされていなかったようです。内容がやや古くなりましたが、改めて。
超久しぶりの投稿となります。
ふと、NHKの番組表を見ていて、この番組を見つけました。
Eテレなんだから子供向けだろう、と思っていたのですが、原作本の作者(下記参照)と出版元(岩崎書店)を知って、気になったので録画してみてみました。
結論から言うと、意外と良かったです。特に、#1「いるのいないの」
確かに子供向けなんだけど、大人の鑑賞にも十分堪える内容だったと思います。というか、原作者の世代ゆえかもしれないけど、ちょっと懐かしい雰囲気。果たして、今の子供にこの雰囲気が理解できるかどうか。
その1「いるのいないの」原作:京極夏彦 主演、朗読:のん
絵本部分は、昭和の民話怪談のような雰囲気。ポカンとした表情の子供の顔が妙にリアル。話の内容と絵のマッチングが完璧。実写部分は女優としてののん氏の実力躍如な一作。演出-実写部分のカメラアングルとカット-が効いているように思います。誰の演出(監督)なんだろう?
その2「おろしてください」原作:有栖川有栖 主演、朗読:コムアイ
絵本部分は水木しげるテイストな内容にクトゥルフの眷族がゲスト出演、と言った内容。実写部分はハッキリ言って普通なんだけど、瞳の映像効果としてあのような処理が簡単にできるようになったんだなぁ、と感慨を持ちました。
その3「かがみのなか」原作:恩田陸 主演、朗読:趣里
趣里氏は水谷豊氏と伊藤蘭氏の娘さんとのこと。(さっきまで知らなかった。)絵本部分は、時代も場所も大幅にアレンジ可能な、例えば萩尾望都氏や竹宮惠子氏が自分の作品世界で書き直しても問題を感じないくらい普遍性を感じる内容でした。実写部分は、個人的には少々不満あり。趣里氏はきちんと演じ分けできる女優さんと思うので、今回のような無難な結末ではなく、もっと踏み込んでも良かったのではないかと。そうなると「その2」と重なるのではないか、と言う見方もあると思いますが、その場合は、できれば、「その2」の結末を変えてみていただけると幸いです。
また生意気なことを言って済みません。m(_ _)m
NHK Eテレ怖い絵本HP
https://www.nhk.jp/p/ts/LRPVQQZRV3/list/?pastOffset=10
岩崎書店 「怪談えほん」公式サイト
https://www.iwasakishoten.co.jp/special/kaidan/
なお、「怪談えほん」の参加作家のラインアップはすごく充実しています。
今の子供達は、最初からこれだけ内容のある物語に接することができるのですねぇ。なんとうらやましい。
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