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【社員紹介】このレジェンドは終わらない!~足立こころさん
私(広報・中崎)がDari K入社数日前の社員研修に参加した時のことでした。
スーツケースをゴロゴロと引きながら、さらに片手には大きな紙袋をいくつか持ち、息を切らせながら駆け足でやってきて、「ワハハー」と大きな声で笑っている女性がいました。飾り気がなくって、いつも大きな目が笑ってる、「この人なら仲良くなれそう!」と誰もが思うであろう人、それがDari Kの“アダさん”こと、足立こころさんでした。
“Dari Kのレジェンド”と呼ばれるだけあって、社外のカカオ界でも幅広いつながりを持つアダさんを「今さら!」と言われるのを覚悟でご紹介すると、インドネシア・スラウェシ島の現地法人に赴任して4年の駐在員。コロナの影響でインドネシアに帰れない現在は、京都のオフィスでフル回転で、写真の加工やホームページの更新から、文章を書いたり、豊富なカカオの知識を駆使して商談にも行ったりとマルチな才能を発揮しています。さらには、メディアの取材対応をしたり、冬に向けた新しい商品の開発にも関わっているのです。もちろん、日本での仕事に加えて、インドネシアのスタッフと毎日電話で様子を伺ったり、進捗状況を聞いたりといった、現地の仕事も遠隔でこなしています。
そんなアダさんは、Dari Kに入社して半年した頃、“思いもしない仕事”、“初めての衝撃”に直面したそうです。それは、日本で初めての「インドネシアフェア」。東京・新宿の百貨店で企業のマッチングを目的として、代表・吉野が主宰したこの企画です。なんと前日に出店するはずだったレストランからキャンセルがあり、急遽「ミーゴレン(インドネシア風焼きそば)」を焼くことになったのだそうです。
一日目は、吉野がクリアガラスに囲まれた実演ブースで焼き、二日目はアダさんが引き受けることに。
「そんな中でも、さすがだなと思ったのは、吉野さんは朝からずっと予定が入っていたのに、冷凍エビをパンパンに鞄に詰めて百貨店の前に持ってきて、それを木澤さん(木澤さんについては詳しくはこちら)が受け取って中に運び入れてくれたんです」
Dari K社員の連携プレイによって、なんとかやり遂げたイベント、さらに山あり谷ありのご本人曰く「スリル満点の」会社の仕事を7年にわたり続けられているのは、カカオ農家さんへの強い思いがあるからなのです。
「イチャルさん(インドネシアのパートナー農家さん)に“Dari Kに何をして欲しい”って聞いたら、お前らは売れと。吉野さんが来てくれなかったら、カカオ豆の売り先はなかった。日本でチョコレートが作られることはなかったんだって言われたんですね」
インドネシアをたくさん流通させることがカカオ農家の生活の向上に役立つ。アダさんは、思いを新たにしたと言います。またさらに、未来につながるような事業にも思いを馳せています。
一つは挽きたてのカカオマスを作れる機械を持ってカカオ産地を回るキャラバン。カカオ農家の人たちに自分たちが手掛けているカカオ豆がどういうものか知ってもらうという試みです。
もうひとつは、カカオ豆の外殻であるカカオポッドを作った「バイオマス発電」。
「震災のことを思うと、技術が進んだからこそ困ることも絶対にあります。原発が使えなくなる、壊れてしまうという事態はもうすでに見てきているんです。途上地域でバイオマス発電ができるようになれば、途上地域が発展国を救えることになりますよね」
同じことがガーナやコートジボワールなどカカオ生産国でできれば、「経済発展国が途上国を救うという図式が崩れる」という代表・吉野とビジョンを共にするアダさんなのでした。
「レジェンド」の名の通り、終わりをしらないエピソードの数々、まだまだ聞きたい! 本当に一緒にいると面白くて、温かい気分になる素敵な女性なのです。
(広報・中崎)