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私史上、最も衝撃だった映画【マルメロの陽光】
何にも起きないのに、娯楽大作より凄まじい破壊力がある作品。
マルメロの陽光 1992年 監督ビクトル・エリセ
実在する有名な画家が、マルメロという木の絵を描く。
だけど描いてる途中で納得がいかなくて完成しない。
完成しないまま日が経って、マルメロの実が落ちちゃって描けなくなる。
次の年、またマルメロの実が成ると絵をいちから描き始める。やっぱり納得がいく仕上がりにならなくて、また実が落ちる。これを何年も繰り返して、、、ていう映画。この画家さん、根気強く描くんだけど毎年毎年、完成しそうでしない。これがもうじれったいのなんのって。
観てるこっちはなにがダメで完成しないのか全然分かんない。
画家さんのこだわりだからしょうがない。大体クリエィティブな人ってそんな感じ。
何となく分かるのは、マルメロの果実がだんだん愛おしく見えてくる事くらい。
まるで人間が育っていく様子をじっくり見てる気分。
果実にも青く若い時期があって、旬を迎えて熟れてくる。そしてやがて実は落ちる。
旬の輝きを放ったマルメロちゃんを、完璧に描きたい気持ちは分かる。
しかしながら作品の方は、なかなか完成しない。
完成しなさ過ぎて観てるこっちが泣きそう。
こーんな感じで映画はクライマックスへ。
マルメロの絵ははたして完成するのか⁉︎しないのか⁉︎
はたまたそれ以外の出来事が起きるのか⁉︎
衝撃のラストが待ってます。