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身体は嘘つかない

 週末、土曜日は一年に一度出演させていただく、坂戸児童センター・プラネタリウムでのピアノ弾き語り演奏だった。演奏会の後の天体観望も楽しみの一つ。今年度は天候に恵まれず、とお話されていたがこの日は風もなく雲一つない夜空。月もまだ昇らない時間帯であったため、予定通りアンドロメダ星雲と木星をじっくり観望させていただいた。木星はロイヤルミルクティーをぐるぐるとかき混ぜたような縞模様が美しい。これがガスでできているというのだから…
アンドロメダ星雲はなんとなくモヤッとした靄があるという感じ。なにせ230万光年の距離を返ってきている光なのだからモヤッとあるだけでもその銀河の星の数は天文学的なのだ。
火星、金星、土星も勢ぞろいの夜空。特別に土星の環が今15年に一度くらいの平に見える状態だからと言って見せていただいた。どれどれ…
串団子である。土星の球に棒が1本ささっている。そのように見えた。環も見たかったが、こちらの現象の方が稀なのですよ、と天体少年たちは生き生きと語っていた。いつだって、好きなことがある人たちはワクワクを存分に楽しんで、そして周りの人たちにもワクワクを与えてくれるのだ。だから、この場所での演奏が好きなのだ。
演奏中はプラネタリウムを回していただくのがみやまスタイルで、今回は南半球の星空をリクエストさせていただいた。本物を観られたら、それは願ってもないことなのだが、世界も物価も不安定だから叶うとも限らない。
南十字星、逆さのオリオン座、シリウスに次ぐカノープス。太陽が北を通る違和感も、それが当たり前の夜空として生きている人もたくさんいる。
そんなことを思ったら、掴みきれない地球の大きさに触れた気がした。
プラネタリウムだから、星や月に纏わる楽曲(オリジナル)をやらせてもらえる貴重な演奏会。今年もいい夜空の旅をさせていただき、ありがとうございました。
 翌日、日曜日。今月の寒さの底らしく、曇天。今週は山登りがないので、山登りのためのトレーニングとしてプールへ行くことに。トレーニングは持久力や肺活量に働きかけるプールか登る力、岩稜でのバランス力を高めるためのボルダリングで、どちらも月に一度は取り入れるようにしている。おじたんは根っからクライマーなので、ボルダリングに関してはほぼ日課となっているので、私を伴っている時は返って息抜きなのかもしれないが。
プールに関してはスイミングも肺活量も私の方が馴れていて、何も考えずに泳ぐのであればずっと泳いでいられる質だ。だが、目的はトレーニングであるため、3回目も超えた今回からは少しインターバルを設けて心拍数を上げ下げし、最大酸素量や乳酸生成のことなどを頭の片隅に置きながら泳ぐ。一度目のインターバルで衝撃的なほど疲れる。トレーニングだなと手応えを感じ、3度ほど繰り返して終了。
アドレナリンが放出されていたせいなのか、その後帰宅し、お昼を取ってからもあまり休まず、そのままハーちんのお散歩へ繰り出し1時間ほどぶらぶらして帰宅。ようやくゆっくりし、そろそろストレッチ多めのヨガをしようかと立ち上がったところ、天井が揺れた。ふらつきはしないが、目を瞑っても視界の闇がぐらぐらしている。
どうやら目眩らしい。貧血か。いろいろな姿勢をとるたびに少し気持ちも悪い気がする。
夕飯の買い足しに出掛けようとしたおじたんも“あ、今日はもうお腹が空いている”と言っていたから、私もエネルギーが足りてないのか?ということは低血糖になりつつあるのか?
ストレッチも早々切り上げ、ハイカカオチョコレートを一齧り。目眩は治まったが、どうにも寒い。熱を測ってみたところ微熱でなんとも判別しにくい。とりあえず、温まるための温浴をするが全然効かない。なんとかお風呂をあがり、夕飯にはほうれん草と茸の炒め物、大判のがんもどき、海藻トマトサラダを作り、温かいお茶は淹れてもらった。腹に温かいものが入ったからか、声を上げて笑えるくらいにまで回復。寧ろこれから熱を出し、汗をかきそうであるとふみ、湯たんぽを足元とみぞおちの後辺りに置き、身体にバスタオルを巻き、首にスポーツタオルを巻き、着替えと水とティッシュを枕元に用意し、薬と栄養剤を飲んで早々に眠った。疲れていたのは分かっていたので直ぐに眠れた。
 翌朝である本日。タオルが吸いきれるくらいの汗で済んだのもあり、熟睡して起床、ケロリと治っていた。インフルやコロナでなくて良かった。
細胞や身体が限界を超え、バージョンアップしたための熱であったらしい。実はこのようなことは、子どもの頃から最近なら一年に一度くらいはあるので、きたな!、という感じではあるが、今回は体力の限界を本当に越えたのに追い打ちをかけるように大寒波の寒さに当てられてしまったのが大きな要因であったのだろう。
また一つ、自分の身体がどう反応し、どの状態にあるのかを内観できたというのであれば吉である。自分の内観に関しては吉であったが、留意は自分の状態は心身共に自分の感覚で伝えなければ相手に伝わらないということ。自分の感覚というのが相手と同じではないから、相手の感覚に近い言葉で伝えなければ伝わらないのだということも実感した。お腹が空いた感覚も、空いたまま歩けるおじたん、片や目眩や低血糖になるほどの状態に陥っている私。
分かり合えていても、感覚の差、身体の精度の差はあるという事を忘れてはならず、分かっているから大丈夫、と安易にならずに、くどくならない程度には丁寧に伝えることの大切さも身に沁みた週末であった。

三月並の暖かさのお散歩ににっこり
テラスも気持ち良い
今晩は蒸し料理で熱をいただく。

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