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「ワーク」の暴走が止まった

暗記力が比較的良かった私は成績も無難、生活にも支障なく
顕著な問題がなかったように思います。
しかし、文章はほとんど理解できない、書いてある意味
や示唆するものがわかっていない状況でした。
つまり、入ってきた文字の情報を「ワーク」で解読し
自分の頭のなかで示唆していることをイメージする機能が
動いていなかったと思います。

どうやって治っていったか

高校時代の国語の先生が優秀な方で、夏目漱石の「こころ」
を授業に使ってくれました。くじ運悪く、教卓の前に座っていた私は
ほとんどマンツーマンでさされるので、必死に文章を読みました。

先生 「はい、だふにあ君、この部分は登場人物がどういう気持ちなのか、 
    もう一方の登場人物はなんでこんなことをしたのか?」

毎時間、何回もさされっぱなしでした。
それがかえって頭の中に「情景を浮かべること」ができるようになり
文字の向こうにある想像力が芽生えていったのです。

すると面白いもので他の文章も読めるようになり、やがて頭の中で
映像をイメージして整理する習慣ができてきたのです。

このころから「ワーク」での「混乱」映像は
いつしか治まっていったと思います。
理由はよくわかりませんが、外的要因ではなく、
自分の内側から、情景を思い描く回路が動き始めたのでは
ないかと思います。

近年、映像や音声の波の情報があふれています。
この波は、「文字を読む」情報とは異なり、
ダイレクトにワークの回路を起動させてしまうように思います。

文字であれば一旦自分の頭の中で「ワーク」回路がまず映像を描き出し、
その後にもう一度「ワーク」回路が映像情報を理解しているのだと
私は考えています。

現代の波の伝わり方では、自分の頭の中での
映像の描き出しが省かれてしまうので、
何かをイメージする「ワーク」が起動しないのではないかと思います。

ゆえに相手の気持ちや次に起こることのイメージができない。
これは発達障害ではなく、時代が生み出した
「発達させない障害」であり、きちんとした波の情報の伝え方が
重要だと私は考えています。

ではまた。。。。。

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