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「今さら知りたい男女7人」第52回 浮島フェリーターミナル② 現在編

「今さら知りたい男女7人」今回は浮島フェリーターミナルの現在の様子を取り上げます。

まず、簡単に歴史のご紹介。
川崎~木更津間のカーフェリーは日本カーフェリー株式会社が1965年4月から「あさなぎ」「あかつき」「あさあけ」の3隻で運行を開始しています。
ただし、この3隻はいずれも秋物語 放映前、80年代前半に引退、または海外に売り払われたようです。

その後、「ありあけ」「あさかげ」「あけぼの」「あおぞら」「あさぐも」「あさしお」が日本カーフェリーの船として就航してますが、必ずしも川崎~木更津航路で使われたかはわかっておりません(※1)。
なお、第51回の51-16に「あさしお」が映っています。

52-1 秋6話でのカーフェリーのカット(こちらは船名はわかりません)

日本カーフェリーは秋物語が放映終了して3年後の1990年にシーコムに買収され、シーコムフェリーに営業譲渡されます。
その後、シーコムフェリーはマリンエキスプレスと社名変更。
そして、川崎~木更津の航路は東京湾アクアライン開通前日の1997年12月17日に運航が終了しています。

川崎~木更津航路は終了となりましたが、フェリーターミナルとしては川崎~宮崎路線の運航があったので、「秋物語」のロケ地(駐車場、ボーディング・ブリッジ、レストラン、券売所など)は残っていたと思われます。
ただし、宮崎線の運航も2005年を最後に終了となり、フェリーターミナル跡地は別の企業に売り払われ、マリンエキスプレス自体もこの直後営業終了し、解散したようです。

さて、フェリーターミナルの現在をご覧いただく前に、当時のフェリーターミナルを地図をもとに描きおこしましたのが下記の図です(雑ですいません、スケールも適当)。

52-2 当時の地図からの描き起こし

赤の点線枠がロケとして使用されただいだいの場所となると思います。

場所ですが住所は川崎市川崎区浮島12-10となります。

現在はDLX川崎浮島という物流倉庫の模様で、もちろん、一般の方は入ることはできません。

では現在の浮島フェリーターミナル跡の様子です。撮影 2024年5月(以下同)。

52-3 浮島フェリーターミナル跡地

先にご紹介したとおり、フェリーターミナル跡地は大型の物流拠点となっています。

ただし、浮島通りから敷地内に向かう道は当時の地図でも確認できるので、そこは変わってないのではないか? と思います。

52-4 浮島通りからフェリーターミナル方面へ向かう道を臨む

秋2、3、7話と車で良介が送られるシーンがありますが、ここを通ったはずで、当時はこの道の先がフェリーターミナルの敷地で駐車場だったはずです。

ところで、こちらの赤枠

52-5 カーフェリー入り口その2

画像の左手のガソリンスタンドは経営が異なるようですが、当時の地図でもガソリンスタンドとなっています(当時は出光さん?)。
そして右手は京極運輸商事さんという運送会社の事務所で、こちらは当時から変わらずあるようです。

次にフェリーターミナルの隣の浮島町公園へ向かいます。
この浮島町公園は当時もありましたし、公園なので自由に出入りできます。

52-6 浮間町公園入口
52-7 浮島町公園から海を臨む 1
52-8 浮島町公園から海を臨む 2
 52-9 浮島町公園から海を臨む 3
52-10 浮間町公園から元フェリーターミナルを臨む

52-10に写っている,場所は当時は浮島フェリーターミナルだったはずですが、面影はまったくありません。

浮島町公園自体は「秋物語」とはまったく関係ありませんが、この公園からは行き来するフェリーが見えたはずです。つまり、良介、桃子をはじめとした秋物語のメンバーがこの海を渡っていったわけで、そう思うと感慨深いですね。

なお、こちらの公園の向いは羽田空港ですので、写真には写っていませんがここは羽田空港発着の飛行機を撮るための有名な撮影スポットとなっています。

最後に位置関係です。
第50回で取り上げたバス路線は浮島バスターミナルが終点です。1つ手前のバス停で降りるとかつての浮島フェリーターミナルそして浮島町公園に一番近いということになります。

今回はこの辺で。
こちらの連載は週一回 金曜の夜か、土曜の朝に更新しています。よかったらまた見に来てください。では、では。

※1 海人社 「日本のカーフェリー-その揺籃から今日まで」より
一隻、一隻の船について簡単なカタログスペックが掲載されています。いずれにしても日本カーフェリーの船だから、川崎~木更津、川崎~市原の航路で使われたと思います。

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