トレーナーで生きていく ・ 独立編 vol.33
第33話「パーソナルやない!ユータメソッドを売れや!」
ホームページから初めてレッスンの問い合わせをもらったユウタ。
次の日の夜、2人は恵比寿で待ち合わせ、リョウの予約したお店に入る。
リョウ「こんちわー、予約した林です。」
店員「いらっしゃいませ。こちらでーす。」
2人はカウンターの1番奥に通される。
ユウタ「落ち着いてて、良い店ですね。」
リョウ「おう。話しやすいやろ。」
ユウタ「確かに。」
リョウ「そしたら、とりあえずビールでええか?」
ユウタ「はい、ありがとうございます。」
リョウは店員を呼び、ビールと数品のツマミを頼んだ。
リョウ「ふー、ま、とりあえずおめでとう。良かったな。」
ユウタ「い、いえ、全然まだまだ、もしかしたら直前でキャンセルになるかもしれないし。。」
リョウ「ははは、そやな。けど、少なくともホームページが誰かに見られとる事は確かや。一歩前進っちゅう事にしとこ。」
ユウタ「はぁ、嬉しいけど、心配だ。。」
リョウ「最初はそんなもんや。そのうち慣れる。」
ユウタ「ありがとうございます。。」
リョウ「そんでや、とりあえず予約も来たし、いよいよ現実味が出てきた。そこで今夜はカウンセリングの確認するで。」
ユウタ「はい、よろしくお願いします!」
話の切れ目でビールとツマミが届く。
リョウ「食べながら聞いといて。ユウタくん、カウンセリングは得意や言うとったな?」
ユウタ「あ、はい、バイトの頃から6年以上やってますから。全然大丈夫です。」
リョウ「そうか。でも今回はインボディないで。大丈夫か?」
インボディとは、体重や体脂肪率の測定器だ。
ユウタ「あ、い、いや、大丈夫です。。多分。」
リョウ「頼りないのー。」
ユウタ「。。」
リョウ「ユウタくん、クイズや。お客様がトレーニングにお金を払おうとする瞬間ていつや?」
ユウタ「え、それは、やっぱり、そのトレーナーのトレーニングに納得した時じゃないですか?」
リョウ「違う。」
ユウタ「。。」
リョウ「答えは、やる気にしてくれた時や。」
ユウタ「。。」
リョウ「人はやる気にしてくれた時にお金を払おうと思うねん。」
ユウタはいつも通り、頷きながら聞いている。
リョウ「パーソナルジムの大手あるやん。あれ、お客様はCM見ただけで予約しとるんやで。トレーナーの顔も知らんし、トレーニングも受けた事ない。」
ユウタ「た、確かに。そういえばオレに来た予約もそうだし。。」
リョウ「そうや、ユウタ君のホームページでやる気になったから、お金を払おうと思ったんや。それだけや。」
ユウタ「。。」
リョウ「ホンマにそれだけの事や。それやのにホトンドのトレーナーはソコを無視して資格やら実力やらばっかりこだわる。これじゃ、予約取れんで当然や。お客様ファーストやない。自己満やもん。」
ユウタ「自己満ですか。。?それは言い過ぎじゃないすか?みんな努力してますし。。」
リョウ「まー、そうやな。みんな仕事の為に努力しとるし、ちょい言い過ぎたわ。せやけど、ホンマやで。だってトレーナーがどんな資格もっとってもお客様のやる気に関係ないやん。」
ユウタ「うーん、でも資格持ってたら、ちゃんとしたトレーナーだとわかって、やる気も出るんじゃないですか?」
リョウ「うん、そうかもしれん。信用は大事や。せやけど、だとしてもや、良い資格持っとる人は沢山仕事取れとるか?」
ユウタ「。。」
ユウタは考えていた。確かに難しい資格を持っている先輩方が売れているようには見えない。
リョウ「そやろ、問題は資格やないねん。仕事欲しかったらまずはやる気にさせるホームページと、やる気にさせるカウンセリングが必要なんや。」
ユウタ「はぁ、、でもやっぱりちゃんとしてないと、お客様に失礼では。。」
リョウ「言いたい事はわかるし、その通りや。トレーニングした事もない人がトレーニング教えたらあかん。」
リョウ「けどな、だからといって実力不足を理由にして前に進まんのも違うと思うねん。いつでも今の自分で最高のアウトプットせなあかん。」
ユウタ「。。」
リョウ「君の持っとるiPhoneだって最初からその形やないやろ、せやけど新しくなる度に『最高』みたいに言いよる。それでええねん。ユウタくんだって、今が最高のユウタくんなんや。」
ユウタ「いや、iPhoneとパーソナルは全然別だし。。」
リョウ「あー!やかまし!そしたらはっきり言うけどもな、ソモソモパーソナルトレーニング売ろうと思うからダメなんや!君が売るもんはパーソナルトレーニングやない、『ユータメソッド』や!ユータメソッドで勝負せい!」
ユウタ「えー、、、」
リョウ「そやろ、このご時世に人が作ったもんを売ろうとするんがソモソモの間違いや。ヨガもピラティスも整体もパーソナルトレーニングもそうや!その名前使うんやったら相場は覚悟せい。」
リョウ「そんなどこにでもあるモンに特別な価値はつかん。誰かの作った価値使って、誰かのせいにするんはやめい!」
ユウタ「はう!!!」
リョウ「何が『はう』やねん。。」
ユウタとリョウの熱い夜がまた始まった。
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