筋肉痛を作るという特殊技術
誰かに「特技はなんですか?」と聞かた時に「1分で人を筋肉痛にできます。」と答え、場所はどこであれ、例えスーツでも、周りの空気を壊さずに、安全に、トレーニング効果を相手に与えられる。
こんな事は別にできなくても良いのですが、これができるかシミュレーションする事でトレーナーの技術向上に大変役立ちます。
例えば結婚式の会場で、丸テーブルを囲み、ざわついた会場の中、立位のままで初めて会った人に10分で全身筋肉痛をプレゼントするとする。1歩も動かずに。これに挑戦してみよう。
上半身は比較的簡単です。相手の手さえ借りられたらそれに外転内転その他と負荷をかければ良い。周りに気づかれないようにアイソメトリックでかければ良い。その際は「肩痛くないですか?」「息吐いて。」とインストラクションする事を忘れない。相手が慣れて来て反対の手に変わったら世間話をしながらでも良い。笑顔も忘れずに。
下半身は相手に片足を浮かせてもらい、トレーナーの足で外転内転その他と負荷をかける。テーブルにつかまって体を支えていれば安全に低負荷で臀部と内転筋に筋肉痛を作れる。この時 可能であれば反対の足は爪先立ちになって貰えば膝下にも負荷がかけられる。
これらを複合させ連動させて徒手抵抗をかければ、短時間で相手を全身筋肉痛にできる。筋肉痛だけではなく動きを良くしたいというニーズにはリハビリの要素を加えれば喜ばれる。初動負荷も利用できる。
こんな機会があるわけはないんだけれど、想像するだけで筋肉の単純な働きや繋がりを理解するのに役立ちます。
トレーナーの教育現場として、トレーナーのほとんどはマシン有りきのトレーニング指導を最初に習うからマシンで筋トレを教えるのが当たり前になってしまいがちです。
それはトレーナー側として大変楽だし、店としても効率が良いけれども、お客様にとって最適解とは限らない。
僕もトレーナーになって最初の10年は散々マシンやダンベル、バーベルを使って指導したけれど、フリーになって10年以上はマットとボールくらいしか使わなくなりました。
たまに筋肥大目的の男性を担当したとしても僕自身は日頃ウエイトトレーニングをしているし、今まで10年もウエイトを教えていたから全く問題ありません。
この指導スタイルは、治療家が治療院でPTを取り入れる場合やスタジオインストラクターがパーソナルスタイルの指導を始める時にも役立ちます。
トレーナーが個人でスタジオを設立する時も、マシンを入れる手間と経費が抑えられます。技術は単純で簡単ですが、お客様としては手取り足取りだから顧客満足度はとても高いです。
もちろん、マシンや器具を使う事が悪いわけではなくてソレを必要なお客様もいますからケースバイケースの話です。
徒手抵抗トレーニングの技術は1度だけトレーナーさん向けに講座を開いた事があります。
コロナの様子を見ながらまた開催できれば良いなと思っています。必要な方がいらっしゃれば是非ご参加ください。
みなさん、今日も良いレッスンを。
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【 弾正清一の活動 】
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③読み物(note)
noteトレーナーで生きていく(小説)
ご興味のある方は是非覗いてみてください。