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トレーナーで生きていく ・ 独立編 vol.49

第49話「ユウタの再出発。」

第1話はこちら

リョウの出張トレーニングで失態を冒したユウタ。

トレーナーとして基本的な能力の低さを痛感し反省する。

そしてその翌日。

ユウタは朝6時からランニングを始めた。

リョウの出張トレーニングでは2キロでリタイアしている。もうあんな情けない思いはしたくない。そんな思いがユウタを走らせていた。

ユウタ「うう、キツイな。。いや、でもこれから毎日やろう。とりあえず20キロを1時間半切るまで続けよう。」

そう決意して初日は7キロ程走った。

走る事で昨日の罪悪感が薄れていく。不思議と未来が明るく照らされていくように感じた。

朝食は自宅できちんと取った。これもトレーナーとして大事な事だ。

「昨夜もお酒と焼鳥だったからな。。フレッシュなものを食べよう。」

水分タップリのフルーツを食べる。水も多めに飲む。

ユウタ「うーわ、水、美味ーい!」

朝食を終え、生まれ変わったような心持ちで仕事場に向かう。

今日の仕事は11時から港区のジムでパーソナルトレーニングが入っている。

ユウタ「おはようございまーす。」

仕事場に到着するとフロントスタッフがユウタに声をかける。

スタッフ「あ、ユウタさん、1時からトレーニングの予約入りました。新しいお客様ですよ!」

ユウタ「え!はい、わかりました!」

ユウタ(やった!なんだろ、運が向いてきたのかな!?)

ユウタは直ぐにジムスペースへ向かい予約台帳を見る。

ユウタ「えーと、新しいお客様はと、ハヤシさんか。どんな人だろう。」

今日は素晴らしい日になるだろう。そう思っていたユウタだったが1時になり新規のお客様を見て現実に戻る。

リョウ「おお!ユウタくん、今日はよろしく!」

ユウタ「え、あ!ハヤシさんってリョウさんすか?」

リョウの苗字は林だ。

リョウ「なんや嫌なんか!トレーニング見たるって言うたやろ!?こっちが金払うてまで見たる言うとんのに失礼なやつやな!」

ユウタ「あ、あ、すみません!いや、よろしくお願いします!こんな突然とは思わなくて。」

ユウタ「って言うか、体大丈夫ですか?昨日メチャクチャ動いてましたよね?」

リョウ「なめんなや。そんなヤワやないわ。」

ユウタ「は、はぁ、わかりました。。ではよろしくお願いします。トレーニングはどんな感じにしましょうか?」

リョウ「おお今日はウエイトはなしや。マシンも使わん。60分間マット1枚で全身のトレーニング頼むわ。」

ユウタ「。。。は、はい。。」

リョウ「しっかり効かせてや。」

ユウタ「。。。」

ユウタはリョウの目的が直ぐにわかった。今回のレッスンを見てユウタのトレーナー特殊技能レベルを測ろうとしているのだ。

リョウ「ほな、始めよか。せんせーよろしくお願いしまーす!」

ユウタ「。。はい。」

ユウタの長い60分間レッスンが始まった。

つづく・50話へ

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