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トレーナーで生きていく ・ 独立編 vol.35

第35話「初カウンセリング。」

第一話はこちら

カウンセリングからクロージングまでをリョウから教えてもらったユウタ。

初レッスンまで何度も練習した。

そして、ついに初レッスンの朝を迎えた。

ユウタ「よし、忘れ物なし。。行くぞ!」

ユウタはこの日の為に、ウエアとシューズまで新調していた。準備はバッチリだ。

電車の中でもカウンセリングの手順をおさらいする。

ユウタ「よし、大丈夫だ。。きっと大丈夫だ。」

目的地の池尻大橋駅に到着し、指定されたマンションへと向かう。

ユウタ「ここだ。。」

大きなマンションなので、入り口に迷う。

ユウタ「えっと、マンションに着いたら電話するんだったな。」

ユウタはお客様に電話をかける。

佐藤(お客様)「はい、佐藤です。鈴木さん?着きました?」

ユウタ「あ、はい、はじめまして!と、トレーナーの鈴木ユウタです!き、今日はよろしくお願いします!」

佐藤「はーい、じゃ今そちらに行きますので、ちょっと待っててくださーい、ゴメンなさーい。」

ユウタ「はい!お、お待ちしてます!」

数分後、依頼主の佐藤が現れる。小柄で品の良い女性だ。

ユウタ「こんにちは、鈴木です。」

佐藤「はい、よろしくお願いしまーす。こちらです。

マンション内のミーティングルームに通される。

ユウタ「良いマンションですね。。」

佐藤「いえ、お呼び出ししてすみません。今日はよろしくお願いします。」

ユウタ「は、はい!いえこちらこそ、よろしくお願い致します!」

2人は向かい合って席についた。

ユウタ「改めまして鈴木と申します。よろしくお願いします。」

佐藤「はい、佐藤です。」

佐藤は丁寧に頭を下げた。

ユウタ「それでは早速ですが、カウンセリングを始めさせて頂きます。まずはトレーニングをされようと思ったキッカケや目標などを教えて頂けますか?」

佐藤「はい。」

ユウタはリョウに教わったカウンセリングを1時間程ゆっくりと行った。

佐藤「ありがとうございます。すごくわかりやすいです。」

ユウタ「ありがとうございます。」

ここからが肝心のクロージングだ。

商品説明についてはまだ何も話していない。

料金のお支払いについて、切り出さなければならない。

今まで流暢に話していたユウタだったが、急にドモリ出す。

ユウタ「は、はい、何か質問などは、えとー、ないですか?」

佐藤「いえ、特にー、ないかな。」

ユウタ(だ、だめだ、変な間ができてしまった。。)

ユウタはリョウにこう教えられている。

リョウ「ええか、カウンセリングが終わって、商品の説明に入る時が1番大事や。絶対に変な間あけるなよ。スッと入るねん。お客様に気持ち良くお支払いしてもらう為や。忘れんな!」

リョウにはそう言われていたが、そんなに簡単にはいかない。

ユウタ「えっと、、はい、それでは、えと、もし宜しければですが、トレーニングのコースがございまして、もし良ければなんですが。。」

ユウタは下を向いて、佐藤の顔が見れない。

佐藤「あ、はい、是非コースでお願いさせてください!」

ユウタ「え!はい!」

ユウタは佐藤の顔を見る。

ユウタ「あ、はい、それでは、コースのご説明をお話させて頂きます!まずは、、」

ユウタはパンフレットを机の上に出し、丁寧に上から説明をした。コース料金、お支払い方法、キャンセル規定などを話し、次回のトレーニング予約日程と待ち合わせ場所を決め、最後にラインを交換した。

ユウタ「はい、こちらで以上です。本日は本当にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。」

佐藤「はい、こちらこそよろしくお願いします。」

一連のカウンセリングを終え、ユウタは佐藤のマンションを後にした。

帰りの電車内、ユウタの興奮は止まない。

ユウタ(やった、やった、いや、なぜ、あの時、なぜもっと、やった、やった、)

嬉しさと悔しさが交互に現れ、他の事を考えられない。

そんな最中、リョウからLINEが届く。

ユウタ「!」

リョウLINE「おつかれ!反省会するか?今夜8時、中目黒来れる?」

ユウタ「はい!!是非!!」

リョウにLINEを送信した後、なぜか体の力が抜け、ユウタは少しだけ電車で眠った。

つづく・36話へ

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