【身だしなみ】人生楽しそうなASD
今回はいつも以上に当たり前過ぎる話しか出ないかもしれません。
表題の通り、ASDである私が身だしなみについてどのように考えているかについて書きたいと思います。
人生楽しそうなASDの真意は後半出てきます。
0.はじめに
私が「神戸出身なんです」と言うと、8割くらいの方は「おしゃれな所ですね」と返されます。そして、それに対して私は10割の確率で「いや街はおしゃれなんですけど、僕は全然で」と返します。この返答が私のおしゃれへの本音です。
イマイチ、オシャレとは何かも分かっていません。そんな人間の思想だと思ってもらえるとスムーズに読んでいただけると思います。
1.つながり眉毛な青年(~高校生)
高校までの私は、身だしなみやファッションというものについて本当に無頓着な人間でした。心のどこかで身だしなみに意識を配る人のことを「チャラい」と思っていた節があります。要するに、清潔感のための身だしなみとオシャレのための振る舞いの違いも分からない人だったのです。
そんな感じなので、つながり眉毛で髭の剃り残しのまま登校することが多かったと思います。
ただ、我が家には4歳上の姉がおり、その姉が
ダニエル(私)、その髪型はあかん
その眉毛はあかん
その格好はあかん
と再三指摘をくれて、母と姉の見立てで良さげなアイテムをプレゼントしてもらっていたので、私はかなり恵まれていたと思います。もっとも、その姉に指摘を受けていた当時は、このお姉ちゃんは口うるさいなと思っていたわけですが、良好な人間関係のためにも清潔感を保つという大切なことを叩き込んでもらえました。
しかし、高校生までの私は、とことんおしゃれや身だしなみに対して受け身であり、消極的であったのは確かです。
2.オシャレ番長(大学)
大学に入っても、高校時代と比べて格好はさほど変わりませんでした。しかし、2回生くらいから清潔感やファッションへの受け身の精神がやや能動的というか積極的になりました。髭や諸々の無駄毛と呼ばれているようなものは、できる限り綺麗にしようという努力をするようになりました。着ているものは同じでも、服とパンツの合わせ方も意識するようになりました。
この意識の変容のきっかけには、2回生で合唱部のパートリーダーに選ばれたことが挙げられます。私は2回生で、合唱部のテノールパートリーダーになりました。それに伴い、パート練習で10人程度の練習を仕切ったり、発声練習の司会・進行で60人の部員の前に立ったりすることが日常化しました。
前に出るからには恥ずかしくない格好でいなければ…
そういう思考回路が拓けた私は、突如、自身の見た目へのこだわりが強くなりました。
3回生になると、後輩も増え、私が純朴青年だった1回生の頃を知らないメンバーが部員の大半となります。すると、私が3回生の年の1回生からは、
ダニエルさんはオシャレ番長だ
という声が上がるようになりました。
今振り返れば、大学1回生と3回生で着ているもの自体はそこまで変わっていなかったと思うのですが、眉毛の整い方やちょっとした服の合わせ方一つで、人の印象はここまで変わるのかと勉強になりました。
この頃になると、後輩から見て、魅力的な先輩に映るように努力しようという意識も働きました。特に、男子部員の後輩に魅力的と思ってもらいたいと考えていました。なぜなら、私がテノール(男子高音)のパートリーダーだったからです。
自分が属するパートのパートリーダーが魅力的と思えないと練習に行くモチベーションにも響くと思います。なので、私は、ソプラノ・アルト・テノール・バスの4パート4人のパートリーダーの中で一番イキイキとした人物でいたいと考えていました。テノールの後輩から「うちのパートリーダー、イケてるよ」と思ってもらいたかったのです。
見なりへの多少のこだわりはイケてるパートリーダーのイメージづくりの一環でした。
3.人生楽しそうな先生(教員時代)
教員時代になると、収入も安定したので、見にまとう物にもこだわりをもつようになりました。伊達メガネを買ってみたこともありました。靴もこだわるようになりました。眉毛を整えるためだけに美容院に行くことも増えました。
私が勤めた高校は、ハレの日以外はスーツ着用が義務付けられていなかったので、私服で出勤することが多かったのですが、私はプライベートの休日の時よりもファッションに気を遣いました。
一番綺麗なスニーカーを履いて、授業が多く詰まっている日ほど手持ちの中で一番斬新でオシャレなシャツを着て、受講生の生徒にアピールをしました。何のアピールをしていたのか、それは、
先生、人生をこんなに楽しんでるぞ
というアピールです。
相手は生徒とはいえ、高校生で、ほとんど大人です。何かを察する力は一人前ですし、社会の実情もよく知ってます。
高校生である今はしんどいけど、大人もみんなしんどそうだから、未来もしんどい日々が続くんだろうな、地獄だ
そんな声を生徒から聞いたことがあります。だから、大人の楽しさ、人生の楽しさを見せつけるためにも、教壇というステージに上がる私たちがイキイキとする必要があると思ったのです。
もっとも、大学のパートリーダーの時と考えは近くて、担任生徒に「僕の私の担任、イケてる」って思ってもらいたかったのもあります。ただ、イケてるって思ってもらいたい所以は、自己顕示というより、先生として人生の楽しさを現したかったからです。
4.これからのオシャレ
はじめにに書いた通り、オシャレに疎く、またお金の余裕もそんなにない私ですが、発達障がい界隈もイケてるぞ、人生楽しんでるぞ、ということを見た目でもアピールしたいと思います。