キャラクター作り武者修行(2)【創作ブートキャンプやってみた】
本記事は2023年10月22日開催の創作ブートキャンプにて教わった創作方法に基づき、作ったキャラクターを発表している記事です。
※イベント詳細は以下の記事をご覧ください。
▼前回作ったキャラはこちら
3人目:柳明花(女性)
歴史ある華道の一人娘で、次期家元と評される花。しかし地味だ根暗だと言われ「華がない」と小さい頃から同級生に揶揄われてしまう。
ブスな自分に嫌気がさした花は、高校入学と同時にメイクに挑戦。劇的に美しくなる。
次第に詐欺メイクを身につけ、誰もが羨むほど美しくなった花は、より美を称賛されるとキャバ嬢に転身。家族から大反対されるが、高校卒業と同時に家を飛び出してしまう。
チヤホヤされる環境を楽しむ花。しかし褒められたいだけなので、小銭が貯まっていく。承認欲求を手軽に満たし、刹那的な日々を送る。
そんなある日、同僚の誘いでとあるホストクラブを訪れた花は、そこで「運命の押し」と呼ぶべきホストに出会う。これまでにないほどに優しくされ、花はこれまでの辛さがすべて溶けていくような感覚を覚える。
「彼をナンバーワンにするのが私の使命!」
心を救ってくれた彼に報いるために。何より愛する彼のため、花はこれまで貯めた金を使いまくる。なんとかエースになるも、貯金は底をつきかける。なんとか営業を頑張る中、クリスマスイベントが近づき……。
他のホストに負けないためにも、もっとお金を使いたい。でもお金がない。愛する彼のために奮闘の日々は続く。
創作メモ
まず「ホスト/ホステスだけど、実は超人気者」が引っかかりました。
これってイコールじゃない?むしろホストって人気職じゃない?と。だから「超人気者が隠れて水商売している」と考えました。
イイ感じに固い出自が出たので「〇〇だったけど才能覚醒したので、水商売の道を進む」の公式を作成。あとは超人気者を起点に埋めていった感じです。
詰まったのは「何と戦うか」「どんな正義に基づいて行動するか」の部分。「水商売の闘い=ナンバーワン」といった安易な構図により「推しが正義か!」と閃く。そして全体が決まった感じです。
一番悩んだのは性別。最初ホストだったのですが「メイクするホストが一般的なら、別に面白くない」(当然のこと)と思いました。それよりも「女性の次期家元」の方が少なかったんですよね。担当バトルも女性の方が面白いと思い、主人公を女性にしました。ただより没頭しそうなので、ホステスじゃなくキャバ嬢にしています。
ただ思った以上に破滅的な人生を送っていて、作り手ながらヒヤヒヤしました。面白そうだけど「私はこういう世界に向いてないなー」と思いました。
5人目:ドラゴス(男性)
某国の片隅に、今なお住み続けている吸血鬼たち。小さなコミュニティを築き協力しながら暮らしていたが、ある日ハンターが訪れて散り散りになってしまう。
逃げる際に、ドラゴスは妻と別れてしまった。しかし混乱に乗じて探すことができず「生きていればいつか会える」と思い直して、命からがら日本に流れてくる。
孤独死した研究者の自宅に住みつくドラゴス。身の危険はないが、吸血はままらない。「ハンターに見つからないためにも、人間に迷惑をかけない食事を作ろう」と思い立ち、故人の資料を拝借。ついに人工血液を完成させる。
「同じように困っている同士が買うかもしれない」と思い販売を始めたところ、みるみる売れていく。本人としては味にこだわったつもりだが、血液としての再現率がかなり高かったのだ。
新世代を担う社長としての栄光を掴むドラゴス。順風満帆であるが「これからも人間に媚びて生きるのか」「吸血鬼としての自分って何だろう」と思い悩む。ついには孤独に耐えられなくなり、早いと思ったが帰郷を決意。「海外へのビジネス展開」という名目で、故郷に帰る。
道中イマドキ風の変な女子に絡まれる。実はあの時のハンターの娘だった。
「あーしはハンターとか興味ないよ。吸血鬼の方がクールじゃん。それよりあーしも噛んでもらいたいんだけど」
最初は憎悪があったものの、人柄に毒気が抜けたドラゴス。渋々村へ同行させる。
娘から「村はない」と聞いていたが、跡形もない平地を見て肩を落とすドラゴス。さらに墓へ行くと、そこには妻の名前が。
泣きわめくドラゴスの前に、またも少女が現れる。その子はなんと自分の娘! 生き別れた後で、妻が一人産んだ子だった。
感動の再会と思いきや、娘は自分を睨みつけてくる。
「あんたはママと私を捨てた!」
「私たちのことなんか忘れて、日本で楽しんでたくせに!」
愛する妻に瓜二つの娘に恨まれて、ドラゴスは思考が停止する。
はたして憎悪の目を向ける娘と関係改善できるのか。自分が憎悪する相手の娘と友人になれるのか。ドラゴスの苦悩は止まらない。
創作メモ
「⑨エグゼクティブだけど、④超人気者」で意外性を出すのが難しいと思いました。だって超人気者だったらエグゼクティブになるし、エグゼクティブだったら超人気者で可笑しくないと思いますから。私の引き出しがないせいでしょうが、あまり裏表がない人物だと感じました。
出自が「人間以外の親」だったので、「それじゃあ有名な怪物にしよう」と吸血鬼をチョイス。貴族のイメージがあったので、ちょうどいいと思いました。
基本的にはスラスラできたのですが「なんだかありきたりだな」とも思いました。①忠誠も生きてないし、なんか捻りが欲しい。その時に浮かんだのが、W娘です。ドラゴス本人は「帰りたい」と願っているはずなので、帰った後のハプニングを考えました。
「本人に再会するより、本人に関係ある人と会う」から来ており、「感情を逆にしたら面白い。というか、むしろ当事者はこう思ってそうだよね」とのことで、今の形になりました。ヴァンパイアドラマのブームで、憧れる若者が多いと知ったので、ハンター娘がこんな感じに仕上がっています。普段書かないキャラですが、ハンター娘のために本作を書きたいと思いました(笑)
ちなみにドラゴスは「平和な」という意味です。平和は大事ですね。本当に。
※2人スキップした理由
実は本記事の発表時点で、2人スキップしています。(4人目/6人目)
一人はnoteの規約に引っかかりそうな人物だったので仕方ありません。信じてもらえないかもしれませんが、ちゃんといます。
もう一人はどうしても作れませんでした。4人目なので、本記事では4がないのです。
各種要素は面白いし、組み合わせ次第でさらに面白くなる。なのに全体が上手くハマらないのです。いつもならスイスイ決まるのに、三日考えても納得する答えが出ませんでした。
もちろん逃げることもできました。でもこの4人目が、私の弱点な気がするんです。だから時間を置いてじっくり考えようと思います。
もちろん公言しないこともできます。しかし「どうやっても上手くいかない!」という人の支えになればと思い、恥を承知で告白しました。
私だって4人目で相当自信を失いましたが、5人目が最高にクールな物語が出来ました。なのでまたやる気が復活しています!
これからもコツコツ頑張るつもりです。この記事が、創作で悩む誰かの力になれたら嬉しいです。