米国株、ダウ続伸し47ドル高 米利上げ長期化懸念が後退 ナスダック続伸
米国株、ダウ続伸し47ドル高 米利上げ長期化懸念が後退 ナスダック続伸
2023年7月14日 5:40
【NQNニューヨーク=川上純平】13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比47ドル71セント(0.1%)高の3万4395ドル14セントで終えた。13日発表の6月の米卸売物価指数(PPI)の上昇率が市場予想を下回った。米連邦準備理事会(FRB)の利上げが長引くとの観測が一段と後退し、買いが入った。
PPIは前月比の伸び率が0.1%と5月(0.4%下落)から上昇に転じたものの、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.2%上昇)は下回った。12日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)もインフレ鈍化を示していた。FRBは6月に公表した政策金利見通しで年内あと2回の利上げを示唆していたが、市場では「次回7月会合での利上げが(今回の利上げサイクルでは)最後になるとの見方がより強まった」(オックスフォード・エコノミクス)との指摘があった。
買い一巡後にダウ平均は伸び悩んだ。前日までの3日間で600ドル超上昇していた。一部の銘柄には目先の利益を確定するための売りが出やすかった。
PPIを受け、米長期金利は前日比0.11%低い3.75%を付ける場面があった。金利低下で相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)のハイテク株が買われやすく、ソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォースが上昇した。米経済の先行き不安が薄れ、景気敏感株である工業製品・事務用品のスリーエムや建機のキャタピラーも上げた。
半面、ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスや保険のトラベラーズといったディフェンシブ株の一角には売りが出た。
多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は前日比0.8%高い4510.04で終えた。4500を回復し、2022年4月以来の高値を付けた。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸した。前日比219.607ポイント(1.6%)高の1万4138.570で終えた。1万4000を回復し、22年4月以来の高値を付けた。ネット検索のアルファベットや半導体のエヌビディアの上昇が目立った。
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