米国株、ダウ続伸し86ドル高、CPI上昇鈍化 ナスダック昨年4月以来高値

米国株、ダウ続伸し86ドル高、CPI上昇鈍化 ナスダック昨年4月以来高値

米国・欧州株概況

2023年7月13日 5:26



【NQNニューヨーク=横内理恵】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比86ドル01セント(0.3%)高の3万4347ドル43セントで終えた。12日朝発表の6月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回った。インフレ抑制のために米連邦準備理事会(FRB)の利上げが長期化するとの警戒が和らぎ、景気敏感や消費関連、ハイテク株などが買われた。

6月のCPIは前年同月比の上昇率が3.0%と5月(4.0%)から鈍化し、2021年3月以来の水準となった。エネルギー・食品を除くコア指数は4.8%上昇と5月(5.3%)から伸びが縮小し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(5.0%)を下回った。コア指数では瞬間風速を示す前月比の伸びも鈍化し、市場予想を下回った。

インフレ高止まりと利上げ継続への過度の懸念が和らぎ、米債券市場では長期金利が一時、前日比0.13%低い3.84%に低下した。米金利先物市場などでは7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利上げがほぼ織り込まれているものの、利上げは「7月が最後になるかもしれない」(オアンダのクレイグ・エーラム氏)との見方が広がった。

ダウ平均は325ドル上げる場面があったが、引けにかけては伸び悩んだ。13日発表の6月の米卸売物価指数(PPI)や、今週末から発表が本格化する主要企業決算を見極めたい市場参加者が多かった。

金利低下で相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)のハイテク株が買われ、顧客情報管理のセールスフォースやソフトウエアのマイクロソフトが上昇した。金融のゴールドマン・サックスホーム・デポなどの消費関連株の買いも目立った。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比158.264ポイント(1.2%)高の1万3918.963で終えた。昨年4月以来の高値。交流サイトのメタプラットフォームズのほか、エヌビディアなど半導体株の上昇が目立った。

多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前日比32.90ポイント(0.7%)高の4472.16と、昨年4月以来の高値を更新した。

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