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【保坂剛 選手】11年の集大成。2年ぶりの勝利を目指し、再戦に挑む日本ランカー

保坂 剛選手ってどんな人?

★日本スーパーフェザー級8位

所属:三迫ジム
生年月日:1996年6月25日 (28歳)
出身:福岡県久留米市
デビュー:2018年6月19日
通算成績:11戦7勝(5KO)3敗(1KO)1分
スタンス:サウスポー


白黒つかなかった日本ランカー対決。苦手を克服して成長中

ーー前戦の富岡樹選手(角海老宝石)との試合は振り返られてどうでしたか?

元々、去年の5月に違う選手と試合をすることが決まっていて、対戦相手が出られなくなってしまったんです。その時、富岡選手も対戦相手を探しているという話を聞いて、流れで試合が決まりました。
元々試合をする予定だった相手は、ノーランカーだったので日本ランクに入っている富岡選手と試合できると聞いてからはより気が引き締まりましたね。(富岡選手は当時スーパーライト級6位)
富岡選手とは、三迫ジムで1度スパーリングをしたことがあったんです。その時は「試合だったら勝てるな」と思っていたんですけど、前戦はその頃とはスタイル等色々変えてきていましたね。後半に潰す作戦で挑んだんですけど、「強者だな」という印象でした。

ーー前戦はトレーナーが変わって初の試合でしたよね?

そうですね。加藤トレーナーに変わって初の試合でした。加藤トレーナーに変わってから、自分でも分かるくらい精神的に強くなったなと思います。

元々、サボり癖ではないですけど、練習内容を諦める癖があったんです。練習時間を早めに切り上げたり、練習内容を少しだけ薄くしたり…。でも加藤さんになってから長時間練習するようになりました。加藤さんが「長い時間練習した方が良い。絶対我慢強さも鍛えられるから」と言ってくださって、自分に今足りないところは我慢強さだなと改めて気づくことができたんです。
厳しい方ではあるんですけど、1人1人の選手を見ているからこそ、的確なアドバイスができるんだろうなと思いますね。

ーー素敵な関係性ですね…!

2024年8月13日(火) ダイヤモンドグローブ
保坂 剛(三迫)VS 富岡 樹(角海老宝石)
出典:ボクシングモバイル

今回のテーマは「勝ちに貪欲」
約11年ぶりの再戦は熱い試合を魅せる。

ーー今回の対戦相手の齋藤麗王選手(帝拳)とは、アマチュア時代に対戦経験があるんですよね?

そうなんです。2014年の九州大会の決勝で対戦しました。ちょうど、世界ユース選手権で銅メダルをもらって、南京ユース五輪への出場も決まっていた時でしたね。

内容としては、かなり競っていてどちらが勝ったのか自分でも分かっていなかったんですけど、負けて悔しかったですね…。高校の試合は2分3Rで短いので勝敗を決めること自体難しいですけど、勝負の世界なので仕方ないですよね。対戦する前にも齋藤選手が中学生の時にスパーリングをしたこともありましたし、「強い子がいるな」と噂になっていたんですよ。

10年前は負けてしまいましたけど、今回の試合で白黒ハッキリできると思うと楽しみです。「決勝で負けた時とは違うぞ」という気持ちですね。「倒しに行くぞ」と力みすぎると焦ってしまうので、まとめ方が上手い齋藤選手に上手く対応していきたいです。

対応していくためにも実戦練習で新しいスタイルなど色々と落とし込んでいます。スパーリングは、三迫ジムだと佐川さん(佐川遼選手)、渡来(渡来美響選手)、謙辰(木戸口謙辰選手)、協栄ジムの川口選手(川口高良選手)とすることが多いです。
今までの自分は、練習中に出し切ることができていなかったので、実戦練習などで自分の課題と向き合うことができていますね。

ーー約11年ぶりの再戦、アマチュア時代から追いかけているファンからしたらたまらないですね…!今回の試合のテーマは何でしょうか?

「勝ちに貪欲になる」ことです。
相手に勝つことはもちろん大事なんですけど、自分にも勝つ試合にしたいですね。自分に勝つことができれば気持ちに余裕ができて、相手にも勝つことができると思うんです。
自分の技術面に注目してもらって、熱い試合を楽しみにしてもらえればと思います。「リベンジ!」というよりかは、淡々と自分の今の力を魅せつけたいですね。
今回の試合に勝つことができれば、この先もチャンスが生まれると思うので。

2014年6月22日 アマチュア時代の九州大会
齋藤 麗王(当時:日章学園高)VS 保坂 剛(当時:東福岡高)
出典:ボクシングモバイル

空手から入った格闘技の世界。ボクシングとの出会いのきっかけは?

ーー保坂選手がボクシングと出会うきっかけは何だったんですか?

親父が空手道場をやっていたり、家のテレビで格闘技が常に流れていたり小さい頃から格闘技の世界が身近でした。小学生から極真空手を始めたんですけど自分には合っていなくて、なかなか試合でも結果を出せなかったんです。連敗が続いた時は、小学生ながらに腐っていましたね…。
あの頃の自分はとにかくやる気がなくて、親父に無理矢理やらされてた感じでした。辞めたいと思っても道場を開いている親父がいる以上、辞められなかったので精神的に厳しかったですね。

でも、キックボクシングも小学6年生までやっていて、キックボクシングでの成績は良かったんです。蹴りには元々自信はあったので、パンチも強くしたいなと思ったタイミングで近くの柳川高校のボクシング場でボクシング教室が開かれていたので中学生から行き始めたことがボクシングとの出会いですね。
高校に入る前に柳川高校のボクシング部がなくなってしまって、「強くなりたいなら東福岡高校に行った方が良いよ」と当時顧問だった方が東福岡高校の監督と繋げてくださいました。

ーー極真空手が保坂選手にフィットしていたら、ボクシングのリングには上がっていないかもしれないんですね…!

うーん。ずっと空手を続けることはなかった気がしますね。
たしかに、K-1の世界が格好良いなと当時は惹かれていたんです。でも、テレビでずっと見ていたんですけど急にK-1がテレビで放映されなくなって、「目指さなくても良いかな」とふと思ったんですよね。だから、空手の世界に居続けることはなかったんじゃないかな…。

K-1を見ていた当時は、DYNAMIC GLOVEの興行に出ている長谷川穂積さんや粟生隆寛さんの試合もテレビで観ていたので、今回DYNAMIC GLOVEに出られることもすごく嬉しいんですよ。照明や実況など演出が凝っているじゃないですか。その中に自分が出られるんだと思うと今から楽しみなんですよね。

しかも、自分がテレビで見ていた粟生さんが対戦相手の齋藤選手の担当トレーナーをされているのも感慨深いですよね。

ーー選手や観客の方がより楽しんでいただけるよう試合当日も盛り上げてまいります!

キックボクシングをやられていた時のお写真
出典:ご本人提供

休日に敵地・神楽坂へ?強豪 東福岡高校出身メンバーとのプライベート話も。

ーー普段は、どんな休日を過ごされているんですか?

練習で疲れてしまうので、休日は寝ちゃうことが多いですね…。
でも、カフェ巡りとかたまにしています。お洒落なカフェに行って、珈琲を飲みながらゆっくり過ごしたり。この前は神楽坂の「CANAL CAFE」に行きました。
その後は、帝拳ジムさんの上にあるスシローに行ってお寿司食べましたね。神楽坂にスシローがそこにしかなくて…。練習以外で帝拳ジムのビルに行くことに抵抗はありましたけど、齋藤選手との対戦が決まる前でしたし、日曜日だったのでジムもお休みだったと思います…。

ーーそんな出来事があったんですね(笑)ジムメイトとはお出かけされますか?

この前、宝珠(宝珠山晃選手)と久々にご飯行きました。
宝珠とは、東福岡高校から一緒なんですよ。高校1年生の時、同じクラスで名前順も前後で一番初めに声を掛けにきたのが宝珠でした。それで今も同じジムにいるって腐れ縁すぎますよね(笑)
山口兄弟(山口仁也選手、山口友士選手)も東福岡高校出身で、親父の空手道場に通ってたんです。山口兄弟は、佐賀県出身なので佐賀支部の空手道場だったんですけど、合同練習の時に小さい頃から会っていたんです。凄い奇跡ですよね(笑)
他には吉野さん(吉野修一郎選手)、永田さん(永田大士選手)にも可愛がってもらっています。

東福岡高校からの同期 宝珠山晃選手とのお写真
出典:本人Instagram

学び学ばれ。トレーナーの仕事で得られる、かけがえのないもの。

ーー現在、ボクシングのフィットネスジムで働かれているんですよね?

そうなんです。フィットネスジムでインストラクターをしています。
会員さんの中で「アマチュアの試合に出たい!」という方が多くて、何かに夢中になる姿勢とか気持ちに刺激をもらっていますね。
アマチュアの試合には、2人出場したんですけど、「保坂さんに教えてもらえて良かった」と試合後に言ってもらえてすごく嬉しかったです。

キッズクラスも教えているんですけど、子供と大人で教え方を変えないといけないので難しいですね。最初は、子供にだいぶ舐められていてどうしようかなと思っていたんですけど、体で表現した方が伝わりやすいんだということに最近気づきました。
例えば、パンチの打ち方で「こうした方が良いよ」とサンドバックを強く殴っただけでも子供は「すごい!先生って強いんだ!」と思ってくれるので、自分が出来る部分を見せていかなきゃいけないんだなとその時思いましたね。

前回の試合から、キッズクラスで教えている兄弟が家族で見に来てくれて。「保坂選手の試合を観るとタメになる」と言ってくれた時は「もっと頑張ろう!」と思いましたね。

2025年は勝利を収めて、チャンスをもぎ取る年にしたい。

ーー今年の抱負を教えていただきたいです!

全然勝つことができていないので、「勝つこと」ですかね。
タイトルも狙いたいので、今回の試合で勝ってチャンスをもぎ取っていきたいです。あとは、応援してくれている人たちが「観て良かった」と思える試合をしていきたいですね。

2024年8月13日(火) ダイヤモンドグローブ
保坂 剛(三迫)VS 富岡 樹(角海老宝石)
出典:ボクシングモバイル

★U-NEXTでの視聴はこちらから

2月1日(土)17時35分配信開始 17時45分試合開始
https://video.unext.jp/livedetail/LIV0000007880

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