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アプリよりOSのバージョンを上げる

先日、市民病院で研修を行ったとき、委員の方が話されたことに深く共感しました。

「何かあったら研修、研修でその問題を解決しようとしているけれど、研修が全部縦割りになっては根本的な問題解決にならない。
こういうときは、このスキル、スキルが見当たらなければ、また、新しいスキルを求めて研修をする。
そんなことを繰り返しても、一時的な解決に留まるだけ。繰り返せば繰り返すほど疲弊するし、何をやっているのかわけが分からなくなる。

”また研修ですか?””今度は何をするんですか?”
受講生から、そんな声が出るということは、何が問題なのか、自分事として捉えていない証拠。

みんながスキルに頼っているけれど、上手くいかないことの多くは人が絡んでいる。

あり方を整えないと、やり方は上手く使いこなせない。受講する部下は、まだあり方が整っていないのだから、まず私たちが、このあり方を整えて向き合い、導いていくことが必要だと思う」

あり方は、パソコンで例えたら、OSにあたります。どんなに最新のアプリを入れても、OSが機能していないと、アプリはスムーズに動いてくれません。

また、パソコンを使う人も、OSとアプリを常に最適な状態に保てるように、メンテナンスをしていかないといけません。パソコンを使う人は、講師や職場の指導者にあたります。

誰もが、「あり方が大事」と言っていますが、あり方は、やり方を身につけるようには、簡単に備わりません。

自分自身と向き合って、上手くいかないことを乗り越えながら、本当に大切なことを見極め常に意識して取り組むことで身につきます。

10月から行っているアサーション講座をご依頼いただいた、桑原朱美先生も、

「スキルをたくさん学んだ人より、自分の生きづらさの原因の本質を知り、まず自分の変容を体験した人ほど、現場の人にプラスの影響を与えている」とおっしゃっていました。

桑原先生自身が、これを実践し続け大切にしている方。だから、発せられる言葉の一つひとつが、スーッと入っていきます。
何にもわかっていない人が、流行言葉のように、「言語化」「言語化が大事」というと薄っぺらいですが、本質をしっかり捉えている人の言葉には重みがあります。

私はまだまだですけど、大切なことを共有している方と一緒にお仕事させていただいていることを幸せに思い、私も日々精進しています。



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