手書きにこだわる理由
今週に入って、お仕事のご依頼や相談が次々に入ってきて、来年の4月以降のスケジュールもどんどん埋まっていっています。
先の案件で、2026年1月の予定も入ってきはじめました。
営業活動を一切せず、リピートとご紹介だけで32年仕事を続けています。
長年お取引させていただいているお客さまからのご依頼でお仕事ができるありがたさと幸せを噛みしめながら、毎日の仕事に全力を注いでいます。
私は、どんなに忙しくても、研修や講座が終わった日に必ず行っていることがあります。
それは、その日のうちにアウトプットすることです。
ほぼ日手帳のその日のページに、進め方を振り返り、喜んでいただいた点や、改善点を記録しています。
そして、テキストの加筆修正が必要な場合は、修正もその日のうちにすませます。
また、受講アンケートやレポートを提出していただく場合は、それらが届いた時点で、内容を確認しながら、さらに加筆修正を行い、より充実した内容にして保存しています。
この作業を行っているおかげで、半年後、1年後に同じ研修を行う場合でも準備に時間がかかったり、「前はどんなふうに行ったかな?」と考えることがなくなりました。
アウトプットに使っているのは、ほぼ日手帳のカズン(A5)です。
たくさん書けるわけではありませんので、アウトプットは必要最低限のことをざっくり書きます。ですから、15分もあれば記録できます。
講師の間で、研修内容は、どのように記録・保存したらよいかについて話題に上がります。議論の多くが、
どのようにファイルするか?
どうまとめるか?
など、やり方についての意見交換が中心です。
しかし、大事なのは「どうまとめるか?」や「どのように保存するか?」ではなく、行った日のアウトプットです。
記憶は時間とともに薄れていきますから、「あとできちんと記録しよう、保存しよう」と思って放置していると、内容のアウトプットや整理に手間と時間をかけることになってしまいます。
その日のうちに、手書きでアウトプットを行っているのは、内容を振り返りながら、要約し自分の言葉でまとめることで、かなりの割合で記憶にとどめることができます。
キーボード入力はたくさんの情報を大量に記録できますが、記録量が多いと見返すのが面倒になりますし、正確すぎると目が字面を追うだけで読み返すのが雑になります。
また、内容を信じて補ったり疑ったりもせず、内容を鵜呑みにしがちです。だから、私はその日のうちに行うアウトプットと、手書きをずっと大事にしています。
手帳は、1年でこんなにぶ厚く、ボロボロになってしまいますが、ここにはアウトプットした内容とアイデアと取捨選択した大切な情報がぎっしり詰まっています。
この手帳1冊ですべてが網羅されていて、ここにないものはどこにもないということです。
どんなに乱雑に書いても、
どこに何を書いているかが探しやすく、
パッと見て、内容が理解しやすく、
読みながら記憶をよみがえらせながらさらに加工していけるのが、手書きのすぐれている点です。
AIはそれ自体が進化しているだけで、自分自身が進化しているわけではありません。何でもかんでもAIや便利なツールに頼っていると、自分自身の機能は衰えてしまいます。
私は便利な機械に依存するだけの老人にはなりたくありません。