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研修講師に必要なこと
連日、改善指導のため、銀行の支店を訪問しています。支店はそれぞれの課題や問題を抱えていますので、指導内容は一つ一つ異なります。
昨日訪れた支店では、窓口応対の改善指導だけでなく.若手行員(入社1年目から3年目)の方に1時間程度の研修をご依頼いただいています。
ご依頼いただく内容は、一般的なマナー研修だけでなく、社会人としての考え方や仕事の円滑な進め方など様々です。
そして、その内容は支店に訪問してから話し合いによって決まり、10分後くらいには研修が始まります。
昨日は、「インテグリティ」について研修してほしいというご依頼でした。
「インテグリティ」…誠実さ、人が見ていなくても、言われなくても、良識のある行動ができるかどうか
なぜこの考え方が大切なのか、若手行員の現状や、支店内でのインテグリティがどこまで浸透しているかについてヒアリングで把握し、ざっくりと研修の内容や進め方を決めて、研修をはじめました。
18年、モニタリング調査と、現場改善指導を担当させていただいているので、こういうご依頼は得意になりました。
自分が組み立てたカリキュラムや内容を、伝わっているかな?と思いながら担当するよりこちらの方が私は好きです。
研修は現場の問題や課題を解決するために行うためのものですから、私は、自分のオリジナルコンテンツは必要ないと思っています。
それよりも必要なのは、
現状を正確に把握する力と
問題解決に即してストーリィが描けること。
この二つが身につけば、自分の進め方に固執せず、常に受講者の変化を追いながらその都度必要な内容、ワーク、問いかけができるようになります。
昨日の研修は自分の考えを整理したり、話し合いによって、お互いの考えを共有しあうことを中心に進めました。
大切にしている考えや不安に感じていることを話してもらえるから、ヒントになることがお伝えできます。
「こういう捉え方もありますよ」と言うと、目の輝きや表情が変わるのがわかるんです。
受講してくださった皆さんは、いつも以上に楽しそうでした。
次長さんも、皆さんと一緒に受講してくださっていて、意見交換を楽しまれていました。
「私の中にあったモヤモヤしたものがクリアになって、私のための研修でもあったなと思いました」
と、おっしゃっていました。今日の研修が、支店内でインテグリティの勉強会を持たれるときのお役に立てば嬉しいなと思いました。
お客様との商談で参加が叶わなかった支店長へのご報告にと、研修内容を手書きでまとめ次長さんから支店長にお渡しいただくようお願いしました。
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このレポートも、20分くらいで作成します。ほぼ日手帳に、毎日、記録をとり続けていることが、こういうところで役に立ちます。
パソコンやプロジェクターがなくても、
立派な資料がなくても、
事前の準備や作り込みをしなくても、
時間が限られていても、
研修はできるのです。
いつも即興で研修をしているわけではありませんが、どのような研修でも、常に、現状とニーズを的確に把握し、伝わるように伝えること
それが、研修講師には一番必要だと考えています。