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復興から学ぶ
先日、福島の友人からお酒をプレゼントされました。
会津のお酒として有名な、「会津娘」の「帰忘郷」です。
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しかし、ただの会津娘ではないのです。
このお酒は、福島県大熊町で栽培した酒米を、会津娘を作っている高橋庄作醸造さんが造られました。
大熊町は、福島第一原発の1号機から4号機がある町です。震災後11年経った現在も除染作業が続いていて帰還困難地域が多く残っています。昨年、ようやく町の一部が避難指示解除になりました。
このお酒は、復興に向けて頑張っている大熊町の姿を日本酒というカタチで届けたい、大熊町の復興のシンボルとして育てていきたい!という思いを会津若松市の酒蔵さんの協力を受けて実現させたお酒なのです。
封を開けて一口、口に含むと涙が出てきました。皆さんの思いがギュッと詰まったお酒です。
お酒とともに友人が大熊町のサイトに、お酒とともに紹介されていたメッセージを教えてくれました。
「故郷を忘れず、絆を忘れない、そんな誓いをこめた1本。感謝を伝えたい。
そんな想いで生まれたお酒が、故郷を愛するあなたに届きますように」
避難解除になったからと言って、
住宅設備が整ったからと言って、
すぐにみんなが戻ってくるわけではありません。
現地を訪れると、設備が整っても人が住んでいる気配がなかったり、バス停で誰も乗る人がいないのにバスが出発時間まで待っているという光景を見ます。
それでも地道に再生に向かって動き出していることをアピールし続けて、いろいろなアイデアを出し合って発信しつづけられていることに心が動かされます。町をあげて一丸となって取り組んでおられることを応援したいと思っています。
これは、原発災害の復興としてではなく、少子高齢化で過疎化が進んでいる地域にもヒントになることがいっぱいあると思っています。
新入社員研修が落ちついたら、友人に案内してもらい訪ねてみる予定です。