大企業を辞めて幸せになった話②
6年勤めた大企業からの転職を決めた私。
やりたいことも
何に自分がやりがいを感じるかもわからない中で
決めた転職先は、とあるベンチャー企業だった。
大企業にいると、窮屈さを感じるとともに
守られている感覚があったため、
福利厚生なんて無いに等しいベンチャー企業に行くことは、もちろん怖さもあった。
退職を引き止められ、受理されるのに1カ月かかる中で、
「本当に辞めていいのか」と
幾度となく逡巡したのは事実である。
当時の上司には
「ご両親は何と言っているのか」
(続けた方がいいと説得されていた)
「自分も辞めたい時期はあったが、続けて本当によかったと思っている」
「途中で投げ出しても、次の会社で成功するはずがない、後悔するぞ」
など言われたことはよく覚えている。
しかし、天邪鬼な私は、
上司の発言で気持ちが変わることはなかった。
むしろ、次の会社への想いを強めたばかりである。
さて、ここからは
やりたいことがなかった私が決めた
転職先について、少しだけご紹介しようと思う。
その会社はある商品を作るメーカーなのだが
たまたまいろいろなサイトを見ているときに
見つけたものだった。
社長のブログを面白半分で読んでいるうちに、
考えの柔軟さや
やっている事業の面白さに興味を持ったのである。
えいや!で応募し面接で
話を聞いてみると、
やっている事業に信念を持ち、
ブランディングを大事にする会社であることが
伝わってきた。
決して商品を安売りせず
真摯に向き合っていることを感じた。
また、
元々幅広い好奇心を持つのが自分の特徴だと
感じていた私の、
冒険心を満たしてくれそうな仕事であった。
何より、面接した方々全員が
「一緒に働きたい」と思う素敵な会社だった。
私が応募した職種は、営業もするチーム。
営業経験はもちろん無い私だったが、
そもそも研究以外にできることなんてわからない状況だったので、0からでも必死にやる覚悟であった。
周囲にも親にも
「本当に大丈夫な会社なのか」
と言われたが
恋で言う「一目惚れ」状態で、
人生で初めて「ここで働きたい」と
思えた会社だった。