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20241110 大護摩

今日は正午に峙(sowa)の前にある、金峯山寺の蔵王堂境内で大護摩が行われた。吉野山に沢山あるお寺のひとつ、東南院さんの大祭のためだ。
少し早めのお昼休憩が終わって峙で待っていたら、法螺貝の音が聞こえて、山伏さんたちの行列が、峙の前を通っていった。

行列が蔵王堂境内に着いたら、勤行や矢を射る儀式などが1時間くらいあるので、一旦峙に戻る。2時間もお店を空けていたらさすがによくないと思った。
そしてそろそろ護摩焚きが始まったと思うころに、お店に鍵をかけて見に行った。ちなみにお護摩を見させていただくことは、朝のうちに許可を得ていた。


大護摩を見るのはこれで3回目だけれど、いつも、思った以上に火が大きく強い。お護摩の火は、焚き火より恐ろしくて、火事よりも神々しい。火をくべ、その火を制しつつ、自然に任せつつ。読経が響き渡る。時々煙や灰がこちらに向かってくる。身体が危機感を覚える。その感覚。一歩間違えば死ぬ、その感覚が、わたしの中の偽善を炙り出す。お護摩にお願い事をしようとして、願いがまとまらず、自分の願いを第一に考えていたわがままを反省した時、ようやく世界の平和を祈った。世界が平和になり、みんなが幸せでありますように。その願いを第一に祈る時もある。でもそれを決め事にはしない。心が自然に祈りたくて祈ることに任せるようにしている。今は、心が散らかっているようだ。
お護摩の前だと、心の状態がよくわかる。
けれど、神さまは優しい。今日ももうすぐ閉店かという時に、願いがひとつ叶った。お客さまがいらしたのだ。峙に来るのを楽しみにしてくださったと話すその方は、吉野に詳しく、なんとわたしのnoteも調べて読んできてくださったらしい。少し恥ずかしかったけれど、吉野が好きな方に来ていただけて嬉しい。もしかしたら明日も来てくださるかもしれないとのこと。ありがとうございます。
峙が、吉野や読書がお好きな方にとって、心地よい場所になりますように。読書離れが進む現代において、読書好きな人たちのオアシスになれば嬉しい。それが世界平和にもつながると信じて。

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