先延ばしは防衛本能。「反脆弱性」を読みながら−3
今日は「反脆弱性」第二部を読み進めてます。なかなか難しい。わかりやすい例をたくさんあげてくれているー例えば、ベテランの銀行員とベテランのタクシーの運転手がどちらの方がリスク変動に強いかとかスイスは政府も銀行も弱いのに、州が政治の中心で、州が機能することで全体が機能している連邦国という反脆さがある国であるとか。
私の周りが就職活動をする頃などは、公務員はもちろん、会社員は安定した職業、という見方がごく一般的だったように思う。一度なってしまえば長いこと安心、みたいな。
そんな中で、「社交ダンス教室に就職する」というのは不安定の極みで、しかも女性顧客が多い世界なので男性教師ならばともかく(通常は異性の教師が教えることが多い)、女性が単独でその世界に入るというのは、二人のプロに相談したけど二人ともから「やめたほうがいいよ」と言われたものだった。
なのに、単身で社交ダンス教室に飛び込み、偶然の出会いから素晴らしい女性教師に「よかったらウチくる?」と言われて二つ返事で返事をしてしまい、見習いを経て、教師資格を取り、プロ教師になってしまった。
まあこの本でいうとタクシー運転手のような反脆い仕事なのは間違いないが、このコロナ禍の状況ではペアダンスのインストラクターなんてひとたまりもない。
「人体の反脆さには条件がある。それにはストレスの頻度が少し関係している。人間は慢性的なストレスよりも急激なストレスの方が上手く対処できる。特に、急激なストレスのあとに十分な回復時間を取れば、ストレスがメッセンジャーの働きをしやすくなる。」
現在のコロナ禍の状況はまさに急激なストレス下にある状態と言えるので、私たち業界がこの状況から反脆く立ち上がることを希望しつつ、できることを探ろうと思う。
私のいる社交ダンス業界は、月並み国、つまりタクシー運転手のような業態でありながら、果ての国のように安定的に閉塞的に停滞していた。今回のようなブラックスワンなんて誰も想定できなかったのは当然だけど、もしかしたらもう少し総崩れでない準備はできたのかもしれない。
私自身は、社交ダンスインストラクターというのが本職だけど、おそらく多くはないだろうと思うがZumba、美ューティーBody Waveというフィットネスインストラクターの資格を持ち、サークルを持っている。また、現在はヨガの資格取得のため勉強を進めている。
それぞれに良いところがあり、それぞれに足りないところもあるように思うが、このランダムというか節操のない?資格取得というのは、もしかしたらこの先私を助けてくれるかもしれない。
そしてもう一つ、なんだか心強いこと。
「先延ばしは、物事を自然の成り行きに任せ、反脆さを働かせる、人間の本能的な防衛手段」
ね。なんとも心強い。今って、できることは自宅で大人しくしてることしかないみたい。だって私が特効薬やワクチンを作れるわけじゃないし。ちょっとずつみんなでお出かけを先延ばしにするしかない。
だから少しでも気分を明るく、自分の気持ちを自分で認めてこの機会にしっかり休んだり、しっかりダラダラするのも良いのかもネ。