日記:月の明かりで本は読めるか
伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」の単行本を読む。ブックオフで110円で買う。ハードカバーの本は贅沢。紙の質もいいし、しおりもついてる。重いのもいい。部屋に電気スタンドがないから、天井の電気を消して本を読むとき、オーケストラが暗いステージの上で楽譜を照らすために使っている小さなライトを使って本を読んでいる。これ、すごく好き。紙と文字と小さな明かりだけの空間が安心する。淡い白や黄土色(60~70年前の古書をよく読むから)の紙の上に、黒や灰色(古書の文字はもう擦れてるから)の文字。小さな明かりが、本のページだけを照らす。小さなライトは譜面台をはさめるようにクリップ型になっている。単行本はハードカバーだから表紙をそのクリップではさむことができる(文庫本は表紙がやわらかい、だからライトを手に持っておかないといけない)。月やホタルの光で勉強していたであろう車胤と孫康に、「これ便利だよ」って教えてあげたい。
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