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ダンス上達に効果的な筋トレの探求(2)
こんにちは。踊ろう四十肩です。
前回、ダンス上達の効率的な手法として、
「身体コントロール優先論」というものを紹介させて頂きました。
今回、その具体的なトレーニングの考え方について
詳細を述べていきたいと思います。
(1) 「身体コントール優先論」について
「身体コントール優先論」とは、
とにかく、動ける身体を手に入れる事を最優先に考えるという手法です。
一般的にトレーニングとは、
「速く走るために」や「より重たい重量を扱うために」など
競技における目的を達成するためにトレーニングを行います。
しかし、「身体コントール優先論」は、
競技的な目的は一切持たずに、「動ける身体を目指す」のみとなります。
そして、動ける身体を手に入れてから、
この身体で何をしようかなと考える手法です。
前回も記載しましたが、
これは効率よくダンスバトルに必要なスキルを身に着けるための
限定的な考え方です。
他に応用するのが正しいかどうかは、
私にはわかりませんので、その点だけご留意ください。
(2) 「身体コントール優先論」のトレーニング方法
「身体コントール優先論」では、この部分を狙っていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1729669698-Q87aD3jyItUzX96BqihEMnrV.png?width=1200)
これが実際には、何になるかというと、
ファンクショナルトレーニングになります。
ファンクショナルトレーニングの中でも、
アニマルフロー、ロコモーション、モビリティといったものになります。
そして、もう一つがヨガになります。
ヨガの中でもフローヨガ、ストレッチヨガ、陰ヨガです。
言葉の構成としては、こんな感じですかね。
■ファンクショナルトレーニング
┗アニマルフロー
┗ロコモーション
┗モビリティ
■ヨガ
┗フローヨガ
┗ストレッチヨガ
┗陰ヨガ
上記のワードでYoutubeを検索すると、
たくさんのトレーニング動画が出てきますので、
ひたすらそれをやり続けるのです。
やり続けると言っても、
1日に1メニューだけで充分効果を得る事ができます。
頻度は、ファンクショナルトレーニングの方は、
週に2~3回ぐらいを目安に。
ヨガの方は毎日行います。
(私は、ヨガにハマっているので、朝夜2回行います。)
同じ動画を何回も繰り返すのではなく、
毎回違う動画で、トレーニングをするのを心がけます。
これが、「身体コントール優先論」のトレーニング方法です。
もったいつけましたが、
「身体コントール優先論」とは、
ファンクショナルトレーニングとヨガを適度な量でやりましょう。
ってだけです。
なぜ、このトレーニングが有効なのかについて詳しく解説します。
(3) 目的は、神経をつなげて、筋肉を目覚めさせる
「身体コントール優先論」の目的は、
神経をつなげて、筋肉を目覚めさせる事なので、
とにかく、これまでの人生でやった事のない動きの種類をたくさんやる
というのが一番大事です。
大事なのは、豊富な種類なんです。
私の考えとしては、
ファンクショナルトレーニングやヨガは、
身体の一部分だけに刺激を与えるのはなく、
筋肉や腱、関節などあらゆる部位を連動して
刺激を与えるものだと思っています。
その刺激の与え方は、同じポーズだとしても、
ほんの少し足の位置を変えただけ、異なる反応が起きるものです。
そのため、身体を目覚めさせるためには、
豊富な種類の動きをやってみる事が大事だと思っています。
雑な言い方になりますが、
所詮は神経をつなげて、筋肉を目覚めさせるだけなので、
「刺激を感じたな」とか、「前になかった感覚を感じるな」
ってだけでいいんです。
「より正しいフォームでやらなければ」とか
「先生の言うポーズが出来るようになるまでやらなければ」などは、
考えなくて大丈夫です。
とにかく、色々なトレーニングメニューをやって、
これまでの人生で感じた事のない刺激を自分の身体に与えてやるのです。
ひたすら、それだけに着目して、
毎回異なる動画を選んでこなしていくのです。
異なる動画であっても、似た動きはあるので、
以前出来なかったポーズが出来るようになってりしますので、
騙されたと思って、毎回違う動画を選んでやってください。
これを行っていくと、
ある日、自分の身体の中の感覚が、急に鮮明に見えてくる瞬間があります。
瞑想で、内観という言葉がありますが、
この「内観力」が非常に高まる瞬間があるのです。
この「内観力」を手に入れると、
「この部分の筋肉を動かす時に、肩に無駄な力が入っているな」と
わかるようになったりします。
これが出来ると、一気になんでも出来るようになります。
例えばダンスのアイソレーションは、
初心者にとっては非常に難しいものです。
ただ、内観力を高めると、
あっという間に出来るようになります。
胸を前後に動かすには、
「仙骨を固定して、背中の筋肉と肩甲骨を押し出して動かすといいな」と
自分で気が付く事が出来ます。
ここで、大事なのは、人に教えてもらうのではなく、
自分で気が付き、自分で修正出来るという点です。
結局、どんな優秀な先生であっても、
その人の身体の感覚と私の身体の感覚は絶対に違います。
両者の感覚が近ければ理解できるかもしれないですが、
離れた感覚を持っている場合は、どうしようもないです。
なので、
自分の身体の事は、自分の身体に聞けるようになるのが一番良いです。
そして、この感覚を手に入れる事が
効率的なダンス上達の道だと考えています。
ちなみに、個人差はあると思いますが、
私はこの内観力を手に入れるまでにかかった期間は、
だいたい3週間くらいです。
非常に効率よく短期間で身体の感覚を変えられたと思っています。
(4) トレーニング頻度について
45歳のおじさんである私の経験則からの話なので、
回復力が高い若い人には、あてはまらないかもしれませんが、
特にファンクショナルトレーニングは、
負荷が高いので、やり過ぎてはダメです。
筋肉痛のままトファンクショナルレーニングを行うと、
かえって身体が固まってしまう可能性があるので、
絶対にやめた方がいいです。
あくまでも、目的は刺激を入れる程度なので、
追い込む必要はないです。
最初のうちは、
使った事のない筋肉を使うようにトレーニングしているので、
次の日は100%筋肉痛になります。
そこで追い込むようにトレーニングをするのではなく、
筋肉痛の期間は、ゆっくりと過ごしてください。
休息をしっかりとるのもトレーニングという考え方です。
筋肉痛の期間は、その部位の感覚を深くつかむための期間ともいえます。
筋肉痛は、神経をつなげるトレーニングをしていると考える事ができれば、
焦りも消えるのではないでしょうか。
ファンクショナルトレーニングで追い込んで、
ヨガで回復させながら、神経がつながる感覚を確かめるという感じです。
不思議な話ですが、
しっかりと休んだ後の方が、
身体のコントロール力が高まります。
みなさんも、ダンスの練習をひたすら追い込んでやっていたときは、
あんまり上達している感覚をつかめなかったけど、
勉強や仕事が忙しくて練習出来ず、
久しぶりにやってみたら、
なんか上達しているみたいな事ありませんでしたか?
スポーツ科学においても、
トレーニングは毎日やり込むより、
適度な休息した方がトレーニング効果が高い事が証明されているので、
しっかりと休息を取りましょう。
(5) 内観力を手に入れたら
内観力を手に入れる事ができたら、
とにかく気の向くままに踊ります。
私は、本気で踊るのは週に1回と決めています。
自分の身体のどこが変化したのか確かめるためです。
踊る際は、「ルーティン」と「フリー」の2パターンです。
ルーティンで踊るのは、比較を明確に感じるためです。
そこで、変化した点をしっかり意識して、
自分の強みの部分、弱みの部分を捉えます。
それを踏まえてフリーで踊ります。
自分の強みにフォーカスしてフリーで踊ると
確実に1週間前の自分から進化した感覚を得る事が出来ます。
「ターンした時の抜け感」や、「アップの音取りの正確さ」、
「一つのステップに対して、重心やテンポをずらすバリエーションを出す」など、反復練習だけだと2~3年はかかったのではないかというスキルを
3ケ月くらいで手に入れる事ができたのではないかと自負しております。
身体コントール優先論は、
・内観力を手に入れたら、とりあえず踊る。
・そして、変化した点を明確に意識して、そこを高める方法を考える
というのを繰り返します。
ここまで出来るようになると、楽しくてしょうがないです。
「こんな事ができるようになった」というのが連発します。
45歳ですが、まるで子供の頃のように毎日が新鮮になる気がします。
さらに、
「この部分の筋肉と関節の使い方が出来ないけど、それを鍛えるトレーニングはこうかな?」などと、自問自答が始まります。
自分の身体に必要なトレーニングを
自分で考える事ができるようになるという事です。
この状態を、ダンス上達の特異点だと思っています。
言い過ぎかもしれませんが、この特異点にさえ到達すれば、
無限に上達が見込めると思っています。
私は、最近ここに到達した感があり、
興奮が冷めやらぬ感じです。
四十肩になった45歳を過ぎたおじさんですが、
自分でも想像できないほどの進化が待っているのではないかと思うと、
こんなに楽しいことはないとゾクゾクしております。
(6) あらたな取り組みは「ゆっくり動く」
「身体コントール優先論」は
内観力を身に着け、それを高める事にフォーカスしています。
この内観力を高めるために、「ゆっくり動く」という事を始めました。
思いついたのは、
入浴中に、ゆっくりじっくりストレッチをしていると、
色々な事を考えている自分に気が付いたのです。
「今、ちょっと肩甲骨があがってるな」とか、
「腹筋に力入れすぎているな」とか、
何気ないストレッチのつもりだったのですが、
ゆっくりやると、色々な事を考える時間がある事に気が付いたのです。
感覚としては、
一流のアスリートがゾーンに入ると、
刹那の間に色々な事を考える事ができるみたいなものに近いと思いました。
(まぁ、実際にゆっくり動いているだけの事なのですが・・・)
何も思わずに行う簡単な動作であっても、
「ゆっくり動く」だけ、色々な事に気が付く事ができるのです。
これを応用してトレーニングをすると、
より内観力を高める事が出来る事がわかりました。
そして、これを用いてダンスをするのが非常に難しい事もわかりました。
とくにハウスダンスで「ゆっくり動く」は難しいです。
ゆっくりハウスダンスを踊るには、
身体の重さを正確にコントロールしないと出来ません。
足が地面につくまでの間に、重力に逆らい、コントロールし続ける事が
思った以上に難しいです。
これまで自分のステップが
加速による惰性的な運動でごまかしてたなという事がよくわかりました。
動き出しも力任せに、止まる時も力任せにしていたせいで、
余計な所がたくさん動いている事に気が付けました。
EJOEやHIROさんなど超一流のハウスダンサーの動きが、
「なめらかで、心地よさすら感じる」理由が
ようやくつかめたような気がします。
この「ゆっくり動く」に気が付いたので、
太極拳について軽く学習してみましたが、考え方に間違いはなかったです。
そして、その学びの中で、
「瞬発的に動くための脱力」という気づきも手入れる事が出来ました。
今後は、
「ゆっくり動く」⇒「脱力からの瞬発的な動き」というものを意識した
トレーニングもやっていきたいと思っています。
まだ、トレーニングを重ねてはいないですが、
現段階でも、動きの緩急についての感覚も手に入れる事が出来たので、
それだけでもものすごい進歩だと思っています。
「身体コントール優先論」は、まだ発展途上のトレーニング手法ですが、
なんとなく言わんとする事は示せたのでないかと思っています。
(7) 週に1回しか踊らないと言ったものの・・・
正直に言うと、ほぼ毎日踊っています。
これは、みなさんもそうだと思いますが、
音楽が流れたり、人が一瞬でもいない空間があれば、すぐに踊ります。
踊りたくてしょうがないです。
ただ私は、これをトレーニングではないとしています。
楽しく踊っているだけです。
何の目的も、目標もないです。
踊りたいから踊るのです。
どうしようもない衝動です。
これはダンサーの方なら全員わかると思いますが、
ただ踊るだけで、本当に楽しいですよね。
サブスクのおかげで名曲も聞き放題なので、
こんな楽しい事があっていいのでしょうか。と思っています。
「身体コントール優先論」は、
非常に地味なものに感じられるかもしれませんが、
上達を感じながら、日々の隙間に踊る時が、最高に楽しいので、
気が向いたら取り入れて欲しいと思います。
次回は、私なりにやっているファンクショナルトレーニングについて
より具体的なメニューの紹介をしてみたいと思います。
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