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11. 部屋から神殿

とにかく、よかった。カターニャで乗り遅れたけれど、無事に今日中にアグリジェントに着いたし、部屋はないと言われたけれど予約されていた。当たり前に予定通りに進むことは、ありがたいのだ。階段を登って部屋にたどり着く。安堵とともに、ぐったり。夕食まで一休みしよう。

部屋は一般的なクラシカルホテルのイメージのインテリア。コンコルディア神殿が見える部屋をリクエストした。少し不安が残りつつ窓を開ける。あ、見える!よかった!ちょっと遠いけれど。

続いて、お風呂を見にいくと、なぜか枠と形の違う窓がある。

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覗いてみると、コンコルディア神殿が見えた。真正面!窓が額縁で、なんだか絵画みたいだ。

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かなり高い位置にあるので、見ながら風呂に入るのはもちろん無理。せめてもの楕円窓。

先ほど開けた部屋の窓も比較的高い位置にあって、立っていれば見えるけれど、椅子に座ると外が見えなくなってしまう。そこで、椅子を使って窓枠に座ってみれば、風呂の窓からと同じように、とてもきれいにコンコルディアが見えた。

すべて報われた気がする。神殿を拝むような気持ちで見入っていると、同行者にそんなところに座るのは危ないと言われ、窓の外からはお庭散歩中の宿泊者に、何しているの?と声をかけられて落ち着かない。窓枠は出窓ほど幅広いとはいえ、当然か。観念して、夕食に出かけることにした。

宿泊者はだいたいホテル内のレストランで食べているようだ。街からかなり離れているから。ホテルのレストランのメニューも見て魅力的だったけれど、ネットで見ていた店を電話で予約し、フロントでタクシーを呼んでもらった。タクシー代を考えると、おいしいものがここで食べられるのに、と思われるかもしれない。でも、この旅では、地域の料理が食べたいと思って、高級レストランよりは地元のお店に行きたかった。

大皿から取り分けるビュッフェスタイル。一般的なお店の開店時間に合わせて夜8時あたりに行ったら、早い時間に訪れる観光客が多いのか、すでにかなりの減りようだった。

写真が薄暗くて見栄えが悪いのは、私のウデのせい。満足する写真を撮れるほどいろいろな設定を使いこなせなかった。

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鰯、ムール貝、蛸はどれも新鮮。野菜も味が濃く、オリーブ、ナスのグリルやインゲンのソテー、サラダなど、美味しかった。こういった素材をシンプルに活かした食事は、移動で疲れた身体にとてもよいかもしれない。4分の1にカットされたパンケーキのような食べ物、パネッレは次の記事で。

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前の記事に載せた地図のとおり、アグリジェントは神殿の谷と、教会などのある街は離れていて、1日観光は無理かと思います。スポットを限定し、車で移動できれば別かもしれません。が、車では食事のときにお酒を飲めないというデメリットもあるので、悩ましいところ。今この飲食店は全く別の形態になっているので、リンクはなしです。


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