AAF始めました
本日All Avatar Fitting、略してAFFというシリーズのアイテムをリリースし、
同時にAFFのロゴの開放、制作にあたる技術公開、情報交換の場としてDiscordサーバーの開設を発表しました。
全て同時に行わなくてはいけなかったため準備が大変でしたが無事スタートを切ることができました。
さて、突然そして勝手に規格めいたものを発表して混乱している方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では改めてAAFとは何か、何を目的としているのか、今後の展開などをご説明しようと思います。
■AAFってなに？
AAFとは簡単に説明しますと
【どんな人型アバターにも着せれる衣類アセット】
です。高い調整機能を持たせ、Unityのみで様々なアバターにフィットさせることができるものです。
特に決まった規格は存在せず、作者がAAFを意識して作ればそう宣言してもよいという曖昧なものですが、
作者がそういう意思の下制作したことをユーザーに認知させるためにロゴを用意しました。
■AAFを立ち上げた理由は？
理由は簡単に申し上げると
【アバター、衣装間に存在する『対応』というしがらみを緩和させるため】
です。対応があることで何が起きているかというと、
ユーザー目線
現状アバターも衣装類も対応しているものでないと購入しにくいというユーザーが多く存在します。
そうなるとアバターも服も限られた選択肢の中から選ぶしかありません。好みのものがその中にあればよいですが、
そうでない場合妥協をして購入するしかありません。
クリエイター目線
アバターを作っても対応衣装が少ないため売れない
服を作ったけど対応アバターが少ないため売れない
そういった製品は誰にも選んでもらえず埋もれてしまう。
売れるためには売れている製品を対応させる。これがもうお決まりのようになっています。
製品のそのものよりも売り方にばかり注力してしまうようなシステムになってしまっています。
■『対応』がなくなるとどんなメリットがある？
ユーザーのメリット
・『対応』を気にせずアバターや衣装アセットを自由に選択することができる。
・選択の自由が増えることでこれまでにないファッションを楽しむことができる。
・セット衣装などで人と被ることが少なくなる
・非対応衣装を着せるスキルが身につく
クリエイターサイドのメリット
・衣装クリエイターは売れているアバターに、アバタークリエイターは売れている衣装ショップに
対応させる必要がなくなり、より幅広いユーザーにアセットを買ってもらえる。
・対応がなくなることで自由な競争が生まれる
・対応の衣装やアバターがない事で埋もれてしまう現象が緩和される
・一部のショップに集中していた売上が広く分散される
というようなメリットがあります。
すぐにこうなることはないと思いますが、製品の数が増えることで、
そしてユーザーがAAFの利便性を理解すれば実現できないことではないと思っております。
■デメリットはないの？
デメリットや懸念もあります
ユーザー側
・対応衣装を着せるよりもスキルや知識が必要になる
・スキルや知識が低い人は導入が難しいかもしれない
クリエイター側(特に衣装側)
・AAF対応は細かい調整機能を持たせるためコストがかかる。
しかしアバター対応をしている現状とコストはあまり変わらないかもしれない。
・全ての人型アバターに対応といっても状況により100%着せられる訳ではない
・製品のラインナップが現状少ない
・賛同してくれるクリエイターが現れるかも不明
などなど。立ち上げたばかりなので先がなかなか見えない状態です。
■具体的にAAF製品はどんな調整機能があるの？
特に新しい機能が増えるわけではなく、現状の3DソフトやUnityでできる範囲で最大限に調整できる手段を盛り込んでいるにすぎません。
具体的には
・これまでの製品よりも多いシェイプキー
・アバターにフィットさせることに特化したサポートボーンの配置
機能的にはこの2点です。ここを徹底的に充実させます。
そしてこの2点だけでは十分なフィッティングはできません。
更に以下の点も併せて実行することが極めて大事です。
・服に入っている(サポートボーンでない)ボーンを編集する(移動・拡大縮小・回転)
・アバターのシェイプキー
・MeshDeleterWithTextureの使用
などが挙げられます。
これらを全て使いこなすにはそれなりのスキルが求められますが、
AAFシリーズでは丁寧な導入案内を添付することで、ツールの力だけでなく
ユーザー自身のスキルアップも兼ねたサポートをすることもサービスに含まれています。
これによりAAFシリーズに限らず非対応衣装を着せるスキルがアップします。
■今後はどうやって発展させるの？
現状AAF製品をリリースしているのはdamakoko1名のみです。
これから賛同できる人を募り情報交換をしながら対応製品を増やしていけたらと思っています。
私が持っているAAFに関する技術や情報は全て提供します。
とはいっても私は衣装販売の実績はほとんどないので、
やはり賛同してくださる人が現れてくれるのが一番望ましいです。
情報交換用のDiscordのサーバーも開設済みです。
今後の展開はこの辺の活性化次第で大きく変わってくると思います。
この活動に賛同してくださる方は歓迎しますので是非Discordへのご参加もお待ちしております。
■終わりに
ということで突如現れたAAFですが、以前のnoteの記事も思った以上の反響があり、
『対応』の部分は皆思っていても口に出せなかった部分なんだなというのを改めて感じました。
しかし今後VRSNSをより発展させることを考えたら、いつまでも『対応』なんて気にしていられないのではないでしょうか。
現状は私が持っているわずかな知見で方法論を考えましたが、今後もっと別の方法が確立されるかもしれませんし、神ツールが現れるかもしれません。
そんな未来になるためにはまず、世間の関心が『脱対応』に向かうことを願います。
■Discord
■All Avatar Fitting【AAF】ロゴセット
https://kodamaaltanative.booth.pm/items/5055071
■【VRC想定】Socks
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？