平成最後の猫の日事件 #想像していなかった未来
転職して2か月が経ったある日の帰り道。
夫からの着信、「4月に転勤だって…」
人は、全く想定外の出来事に直面すると、本当に頭が真っ白になるのだなと実感しつつ、電話を切った。
私は当時、転職迷子になっていた。
新卒入社した大手メーカーで5年間働いた後、新たな可能性を求めて転職。そこまでは良かったのだが…。
2社目:事業撤退により6か月で退職
3社目:職場のパワハラで2か月で退職
スピード入退職を繰り返し、やっと4社目に落ち着いた矢先、冒頭の転勤辞令である。それは忘れもしない、平成31年2月22日の出来事。「平成最後の猫の日事件」と個人的に呼んでいる。
最初の転職は前向きな挑戦だったのに、結果的に自分の経歴がぐちゃぐちゃになってしまったことが、やるせなかった。それでもなんとか自力で繋いだ4社目。夫と別居してでも仕事を継続しようかと割と本気で悩んだ。しかし最終的には、すべてのキャリアを手放して夫に帯同することを選んだ。
そして現在の私は、正社員ではなくフリーランスとして仕事をしている。
フリーランスになろう!と意気込んで独立したわけでは、決してない。
だが、転職迷子の経験がきっかけで、「場所にとらわれない、持続可能な働き方」が自分の軸に据えられた。それを実現する手段を探っている中で、フリーランスにたどり着いた。
「キャリアドリフト」という言葉が、私は好きだ。
大まかな方向性だけを決め、細かい計画は立てずに、偶然の出来事や機会を柔軟に活かしながらキャリアを形成していく考え方を言う。
予測不能な波が来ても、飲み込まれるのではなく、自ら乗りこなす意識。
「キャリアドリフト」という言葉を使うときはいつも、学生時代に行ったハワイの透明な海と、ビーチに整然と並べられたカラフルなサーフボードを思い出している。
おまけ
▼1年間で3回転職した話
▼フリーランスのお仕事はじめ
▼複業フリーランスとしての展望