【Vol.28】NFTを1ミリだけでも知りたい人へ
こんにちは
DRAW A LOT Collegeです!
DRAW A LOT Collegeはクリエイティブの仕事だけで、まだ生活ができていないクリエイターさんに『クリエイティブで飯を食う』きっかけを提供すべく生まれたプロジェクトです。
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今回はSeason2 第3回 特別講義の様子をレポートします。
講義のテーマはこちら!
テーマ:「NFTを1ミリだけでも知る会」
DRAW A LOT Collegeでは「自己のスキル・特性を活かす」ことに長けた、クリエイティブ界の第一線で活躍する講師をお招きし「College」でしか聞くことのできないオンラインセッションを開催しています。
今回の講師を務めてくださるのはこの方!
2回目の講義では、イラストレーターや漫画家、制作チームのリーダーなど第一線で活躍されている緒方先生からお話を伺いました。
3回目である今回はクリエイター界で耳にすることが多くなった「NFT」についてみんなで学ぶ会を開催します。
■NFTは怖い?
(Fujitaさん)
2022年1月から始まるLIMITSの大会 『LIMITS Asian Championship 2022』では大会内で制作された作品をNFTとして販売する挑戦をします。そこで僕も「NFTってどんなものか」ということを調べていたところでした。
僕自身もまだまだ勉強中で、知れば知るほど「これどうやって使うのが正解なのだろう」と思っています。ちなみに、クリエイターの皆さんはNFTをどのように捉えていますか?
(Fujitaさん)
正解だと思います。
そして、NFTに対して「怖い」という印象をもっている方が結構多いですよね。なので今、僕たちは「怖くないよ」ということと「NFTってどんなものか」というところを色々な人に伝えていっているところです。
NFTとは一言で言うと、技術です。なので、それ自体がよいとか悪いとかいうことはないのです。それをどう使うかが大事。NFTに対して悪いイメージを持っている人はたしかにいます。ただ、NFTもインターネットやSNSと同じく使い方次第でどのようにも変わる技術だと思っています。
■NFTって何の役に立つの?
(Fujitaさん)
色々なサービスが今まさにその利用法を考えている途中だと思います。現状で言うと、大半は投資目的で動いている市場だと言えます。なぜそうなっているかと言うと、例えば昨日100円で売っていたものが今日は1,000円で売れたりするのですよ。そして、明日には10,000円になっている、ということを期待してみんなが転売していく流れができています。これがNFTの市場が大きくなっている理由ですね。
これは言ってしまえばバブルと同じで、いつか次の人が買わなくなったら終わってしまう現象です。中身が伴わなければいずれバブルのように弾けてしまう可能性はあります。
■NFTって何を売っているの?
(Fujitaさん)
デジタルデータです。今後の呼び方としては「デジタル資産」と言うのがよいのかなと思います。デジタル上のグッズを売ると思ってください。結構皆さん勘違いしているのですが、著作権を売るわけではないです。怖いと思う理由もここにあるのかな。
著作権を売るわけではないということが大事です。例えば、僕は今アディダスのロゴが描かれたTシャツを着ています。僕が買って僕が着ていますが、このアディダスのロゴって僕に著作権ないですよね。それと同じだと思ってください。
(青山P)
著作権ごと売るときは「買い切り」のお仕事になりますね。イラストの著作権・利用権利ごと売ることになります。基本NFTでは、そこは手放してませんよ! ということですね。
(Fujitaさん)
そうですね。けれど、NFTでも契約によっては著作権も売ることになるということは把握しておいてください。今、NFTが売れているアーティストたちはアーティストのブランド力で売れている人たちも多いですし、反対に著作権を手放してゲームのキャラクターを販売している人も多いです。
NFTを絡めたゲームというのが今結構出てきています。なので、いずれ皆さんにも「ゲームのキャラクターを描いてください」という依頼が来ると思いますが、権利を売るか残すかという選択を迫られることもあるのではないかなと思います。
■NFTってどんな仕組みなの?
(Fujitaさん)
簡単に言うと、誰が作った・誰が持っていた・誰が今持っているというようなことを証明できるのがNFTです。作品が転売される度に作者へ手数料が支払われる、ということが(サービスによりますが)可能になります。今まで「転売は悪」というイメージがあったと思いますが、NFTでは転売することによって作者にお金が還元される、作者の応援に繋がります。
(青山P)
実物の話で言うと、ブックオフで漫画が買われても、作者さんにも出版社にも1円も入らないですよね。そういう部分の仕組みがデジタル環境で今、整えられているということですね。
(Fujitaさん)
そうですね。転売することが応援に繋がるというのはかなり大きなことだと思っています。
■同じ絵をたくさん出品しちゃダメ?
(Fujitaさん)
違うプラットフォームに同じデジタル作品を出品することは可能です。デジタル作品をNFT化するときに証明書と結びつけるのですよ。
(青山P)
その証明書を1つのデジタル作品につき何個まで発行するのか。つまり、何個NFT化するのかを自分で決められます。例えば1つのデジタル作品につき10個分の証明書を作るとします。そのうち6個はAのプラットフォームに、4個はBのプラットフォームに出品するということは可能です。
(Fujitaさん)
1つのデジタル作品につき50個の証明書を発行して、無料配布している人もいます。これも戦略のひとつです。
NFTの売買をするプラットフォームでは、自分のブランドを何人が所有しているのかという数字を表示できます。実際は無料で配っていたとしても、(プラットフォームでの表示上)50人が自分のNFTを所持しているという実績が作れますよね。「この商品は怪しくない」という信頼がつくので、よいやり方だと思います。
■どういうNFTに価値がつきやすい?
(Fujitaさん)
最初にも言ったような「昨日100円で売っていたものが今日は1,000円で売れる」というブランドの作り方が上手いものは売れていますね。似たようなキャラクターでも少しだけパーツが違う、みたいな。
「ピアスを着けているのはこの中に1人しかいない」、「この髪型をしているのはレアだ」のように価値観を作っている。なにか儲かりそうだと(買い手が)思いますよね。今のところは残念ですが、作品の格好よさよりも「高値で売れそう」という市場が一番大きいです。
(青山P)
『遊☆戯☆王』で言うと、初期の頃は「青眼の白龍(ブルーアイズホワイトドラゴン)」がめちゃくちゃレアカードだったのですよ。『遊☆戯☆王』というゲームの中で強いから価値が高いということでレアカードだったのですが、カードゲームだからもっと強いカードも出てくるし、どんどんレプリカも出てきますよね。
今、世の中に何億枚という「青眼の白龍」がある中で、物が増えてくると「オリジナルの一枚目はどれだ?」というところに価値がいくのですよね。だから今オリジナルの「青眼の白龍」の価値は数百万円になっています。
でもこの価値ってもう「青眼の白龍」の強さではないですよね。「青眼の白龍」の攻撃力への価値ではなくて、物としての相対評価の価値になってきている状態です。それと同じことがNFTでも起こるだろうなと思います。
(Fujitaさん)
なので一点もので販売するのも戦略だし、先ほどのようにたくさん作って配るのも戦略です。コレクター心をくすぐるような作戦を採るか、実用性に振るかだと思いますね。
(Fujitaさん)
皆さんのようなクリエイターや僕らのように発信していく人が、新たな技術であるNFTをどのように使っていくのが正解か考えていくことが大事かなと思っています。僕個人的にはこの技術にワクワクしています!
♢♢♢
以上、「NFTを1ミリだけでも知る会」の講義でした!
まだ発展途上にある、新たな技術NFT。
自分らしいアプローチを考えてNFT市場でも輝け、カレッジ生たち!
次回のレポートは「STAGE2について」を予定しています。
次回もお楽しみに!
By. DRAW A LOT College
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