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IWGPが止まらない|Gボーイズ冬戦争|大豆的読書録

池袋ウエストゲートパークを読む手が止まらない。

今年の10月の29日に1巻目の池袋ウエストゲートパークを読み終えて以来、12/19現在で7巻目、Gボーイズ冬戦争を読み終えてしまった。

池袋の果物屋の看板息子ことマコトと、ボーイズギャングのリーダータカシ、暴力団の若手ホープ・サルの三人を中心に、池袋で巻き起こる様々なトラブルを解決していく。

今北産業で、このシリーズをお伝えするならこれぐらい簡潔にすませることもできるが、一つ一つのトラブルは、振り込め詐欺や集団自殺、移民問題まで、社会に起きる様々な問題に巻き込まれた若者たちが描かれている。
街のチンピラだけでなく、オタクや性癖マイノリティまで幅広い青少年が登場する。どんな読者でも同級生に似たような人間を見つけられることだろう。

今回シリーズ7巻目、Gボーイズ冬戦争内に出てくる『バーン・ダウン・ザ・ハウス』では、ごくごく一般的な優等生が道を踏み外してしまうところから始まる。その少年にマコトが寄り添い少年が自分と向き合えるまで過ごす時間を見ていると、こんな幼馴染がいたらよかったなあとしみじみ思う。
優等生やチンピラなど周囲からは様々な見られ方をする。期待をかけられ、決めつけられたりもする。そんな中、近すぎず遠すぎずの距離でただただ自分と相手だけの関係でいてくれる。マコトが少年に果物やを手伝わせるシーンは、人と人の関係の根っこを見ているような気がした。

まだマコトと出会って2ヶ月も経たないが、これからもっとまことの生活が見たいと思う。そしていつかは池袋に足を運んで、その世界観を肌身に感じたいと思う。