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強がりクリスマス

Merry Christmas

毎年24日に言うべきなのか25日に言うべきなのかわからないままこの歳まで育ってきた。24日はクリスマスイブと言われるけども、気分は24も25も変わらない。むしろ25を迎える時がいちばん盛り上がると思えば24日のワクワク感が最もクリスマスらしいと思うので、今日言ってしまおうと思う。Merry Christmas.

あいも変わらず今年も特段予定もなく、いつもの平日と変わらないものであった。やはり無宗教大国日本の一国民として、このクリスマスを特別視しておらず、街の明かりにも惑わされず、強い人間として生きている。

心の底からそう思えればなんと生きやすいことだろうか。心の底から思った通りに、生きていくことができるほど気持ちは強くないので、キラキラクリスマスに憧れてしまう思いは止められない。backnumberと同じ気持ちである。トナカイのツノなんか生やしてしまう人が愛おしくてしょうがないのだ。というかそう言う状況に自分が置かれたら自分が自分でいられなくなるかもしれないなあと妄想に耽ってみたりもする。

頭の中がふわふわお花畑なのは今に始まった事ではないのでさて置き、やはり独り身が長くなると小さな強がりが積もりに積もっていく。おひとり様という言葉もよく聞くようになり、シングルライフを謳歌する人も増えているが、まだそこまでなりきれない。
いつか結婚して子供ができ、イオンで家族手を繋ぎ買い物をし、クリスマスイブにはチキンを食べ、翌朝プレゼントを見て喜ぶ我が子の顔に涙する。そんなシーンに憧れたりもする。

きょうは、冷え込む空気の中でただただ焚き火に薪をくべ、燃えていく木屑を横目に竹をひたすらにノコギリで切っていた。何年経っても1人のクリスマスの適切な過ごし方はわからないが、今年のクリスマスは割と好感触であった。熾火になった風の吹き加減で色を揺らし、目が離せないし、竹は切っても切っても終わらないほどそこらじゅうに散らばっているので、意識がどんどん研ぎ澄まされるというか、遠のくというか、あまりの単純作業に思考から解き放たれていく感覚があった。

クリスマスのおかげで、また新たな境地に達することができるようだ。これを機にアウトドアもまた再開していきたいし、独り身のうちにできることはまだまだあるようだ。人生は飽きなくていい。

欲を言っていいならパートナーと我が子と同じ体験ができたら最高だろうなとまた煩悩を増やして年末の除夜の鐘を待つ。そんな今年のクリスマス🎄

みなさん良い夜をお過ごしください。