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不審者になるまで
最近涼しくなってきたので、ウォーキングを再開している。歩きに出る時間は9時近くになったりするので、ほとんど出歩いている人はいない。
気分を上げるために、梅田サイファーからはいり、心拍数と共に体を運動状態に持っていく。
少し小走りになると、息も深くなりいつもだと届いていない肺の隅まで酸素が届く感覚がする。ここまでくれば、かなりいい状態に仕上がってきている。
一つ一つの呼吸に注意を向けると、いつもより自分の吸気排気をコントロールできるような感覚を得る。
きちんと息を吸い込んでいるとついつい歌いたくなってしまうのが人間の性であり、だいたいいつもMrs.greenappleなどの高音に挑戦を挑んでしまう。
ただでさえ息が上がり始めている中で、喉を絞りちぎらないと出ない高音を出そうとするので、その瞬間とんでもない音が身体から出ていることだろう。
基本ルートは田んぼの間、人と会うことはまずないのだが、前から向かってくる光に気づかず歌っている時は、気づいた瞬間にとても気まずい時間が流れる。
体感世界新のペースで走っていた空間も、夢の中で謎の鳥に追いかけられている時のように足が遅くなった感覚がある。
ちなみに、子供の頃からインフルエンザにかかったときや筋トレをしすぎた夜はこの怪鳥に追われる夢をよく見る。
閑話休題
気まずい時間には、最高出力で駆け抜けると共に軽い会釈を添えておく、これしかない。
いつか不審者として通報されてしまうのではないかとビクビクしながら今日も僕は歌う。