好きなタイプから「優しい」が消えた


「どんな人が好きなの?」
「好きなタイプは?」

 このような会話は仲間内で幾度となくされるだろう。「明るい」「清楚」「聞き上手」等々様々だろう。
 
 その中でも「優しい」というのは外せないピースのひとつになっていると思う。

 高校生の頃「どんな人が好きなの?」と友人から聞かれた際に僕は、
・家庭的
・賢い
・乃木坂46にいそうな感じの人

 記憶の限りではこのような感じだったはず…友人からは「理想が無駄に高い」「そんな人いない」と、正論のオンパレードであった。
 当時高校生の僕は乃木坂46に夢中で、冠番組が放送されない地域に住んでいたため、乃木坂のMVや番組等をYouTubeで見漁っており、基準が乃木坂46になっていたため、こんなふざけたことを言っていたのだと思う。

 乃木坂46のことはさておき、書いてはいないが、僕自身の好きな女性のタイプに「優しい」は入っていたはずだ。

だが、最近、

「優しい人ってなんだ?」

と思うようになった。

「優しい人」の定義は非常に曖昧だ。
人を助けてあげることなのか、
悩みを聞いてあげることなのか、
誰にでも平等に接することなのか、

・何をもって「優しい」というのだろうか。
・曖昧で不確かな“それ“を自分の好きなタイプに含めていいのだろうか。
・それを言ってしまったら、ほとんどの人が「優しい人」に当てはまってしまうんじゃないか。
と、相変わらず捻くれている僕は思ってしまった。

 その結果、いつの間にか僕の好きなタイプから「優しい」は消えていた。







 

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