見出し画像

ソーシャルフィットネスへようこそ。Vol.3ーコンフォートゾーンをともに越える。

フィットネスには、ひとの助けが必要だ。

それが前回の結論でした。
そして星野がソーシャルフィットネスを志向したのは、この結論に基づいてものです。
しかし、ソーシャルフィットネスは、ただ単に「グループ」でやるトレーニングではありません。ただ集団でトレーニングをすればモチベーションが維持できるというのは、もちろん正しくない。
だからこそ、バディトレは、複数人でやる意味があるプログラムを採用しています。

とはいっても、今回お話ししたいのは、使うギアの新規性だとか、「最新のメソッド!」といった華々しい話ではありません。
なぜなら、前回も申し上げた通り、フィットネスに魔法はないからです。

大事なことは、オーソドックスで科学的に実証されたメソッドを、楽しんで続けるために
「ソーシャルにする」ことであり、「ひとりではできないこと」をできるようになることです。

バディトレのプログラムはきわめてシンプルで、以下の二つからできています。

<筋骨格系VS心血管系>

①筋骨格系ワークアウト:筋肉各部位を細かくトータルに鍛えるワークアウト

②心血管系ワークアウト:筋トレをベースにしつつ、インテンシブな全身運動で心肺機能向上を目指す、高強度インターバルトレーニング(TABATAプロトコル)

まず、①「トータルに筋肉を鍛えるワークアウト」のほうですが、これは皆様のイメージする「筋トレ」です。
 ただし指導のもと二人一組(バディ=相棒)で行います。

 これが、やってみると奥が深いものです。
相手の動きを見ながらワークアウトを行うメリットは、筋トレを東大で研究してきた僕自身も予想できないほどのものでした。これによって、バディの動きを鏡のように使いながら、自身の身体調整を行うことができるお客様が増えました。また、身体能力が相手より高い人は相手にアドバイスを行うなど、お互いにとって有益なやりとりが生まれるようになります。
 パーソナルトレーナーの「言われたとおりにやる」関節人形のようなトレーニングではなく、自分で・筋肉の正しい運用・動作を実感しながら学ぶことで、筋トレにおいて重要な「再現性」を身につけることができるのです。

再現性は、筋トレのひとつの終着点です。
トレーナーに教わっている間はできても、ひとりではできない、というのは、いわば家庭教師をつけてもらわないと自分では勉強しない子と同じです。

自分の身体を自分で面倒見れるようになるところまで教えること、これが星野のトレーナーとしての責務と考えています。なお、さらに細かいフォーム調整については、パーソナル指導にて行っています。

そして、もう一つ。

②高強度インターバルトレーニングはまさに、ソーシャルフィットネスにうってつけのプログラムです。
 バディトレではとくに、タバタプロトコルと呼ばれるメソッドを採用しています。
以下をごらんください。


これは明石ガクトさんがツイッターであげてくれたもの。決意のコメントともに全力疾走が見られます(笑)

・TABATA(田畑)プロトコルは、

「20秒全力で定められたワークアウトを行い、10秒休む。これを6~8セット行う(最大4分)」

という極めてシンプルなプログラムです。
ワークアウトの一つ一つはヴァリエーションに富んでいますが、基本的には、初めてでもすぐ行えるものばかりです。これは動きが複雑になると心拍数が下がるという生理学的事実に基づいた選択です。


この表から、「だいぶしんどい」から「限界」までの範囲内で取り組むこととなります。

さて、田畑教授の論文ではタバタ式トレーニングを週2回ペースで6週間行った場合の効果が以下のように発表されています。

・持久力を示す「有酸素性エネルギー(最大酸素摂取量)」が10%上昇
・中距離走の能力を示す「無酸素性エネルギー(酸素借)」が30%上昇
・最大酸素摂取量が上がるため、糖代謝(インスリン感受性)が上がり、糖尿病などの生活習慣病予防になる。

特に最大酸素摂取量に関して、タバタの効果は絶大です。
「有酸素運動1時間を週5回ペースで6週間継続」して行った場合の増加率と有意差がないと言われています。

しかし想像してください。
週5回1時間ランニングしてくださいね!というのは、多くの人にとって現実的に難しいでしょう。

タバタでは、たった週2回、4分のワークアウトで済むのです。
そして、バディトレは前後のウォーミングアップ、クールダウン、そのほか筋トレを通して45分で終わります。
結果、ジムに2、3時間もいる必要がないので、投資効果が非常に高い。

こんなに有益なHIITですが、フィットネスに魔法はないのだから、なにかデメリットがあるのではないか?と思う方もいるでしょう。

あるにはあります。上の動画を閲覧していただくとわかりやすいのですが、このような時間制約のある強度の高い運動をひとりで行うには、強い克己心が必要です。つまり辛い(笑)理論上はスペースとタイマーがあればどこでもだれでもできますが、実際に言うのとやるのでは大違いです。

心拍が激しくなり、足が疲労する中で、定められた秒数になったらまた運動を始めなければならない。一人でやってみると、これが精神的に難しいことがわかります。ひとにはそれぞれコンフォート・ゾーン(快適なゾーン)があって、運動の最中であってもそこを抜け出たくない、少し楽な状態を維持したい、という気持ちが働きます。

しかし、このコンフォートゾーンを脱出して、「これはキツい!」という状態で、少しだけ――無理する必要はありません、少しだけでいい――頑張ることによって、心肺機能は拡張されるのです。これは根性論ではなく、生理学的な事実なのです。

バディトレでは、代表星野を含めた複数人のメンバーで、音楽とタイマーをセットした状態で、ある種の没頭状態を作り出し、ときには励まし合いながら、おのれのコンフォートゾーンを越えて、「ちょっとキツい」という、プチ限界体験を味わってもらうよう設計しています。

不思議なことに、これは複数人でやらないとやり通すことができないのです。特に熱心お客様は、自宅でもタバタプロトコルを実践していますが、それでも

「バディトレに来たときのほうが、ずっと自分を追い込める」

と証言して下さっています。

ひとは、共に苦難を味わっているひとの隣でこそ、おのれ自身の限界を超えることが可能なのだと思います。

追伸:
バディトレではいつでも体験を受け付けております。
また、集団で追い込み、学習を加速するイベント「筋肉学習」も9/14に迫っておりますので、是非皆様のご参加をお待ちしております!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?