「筋肉もくもく会」を終えて。モチベーションの「ラストワンマイル」
ミートアップ型のトレーニング「バディトレ」を運営しているふんどし部代表・星野雄三と申します。このnoteでは、フィットネス業界での駆け出しであり、一経営者としての雑感や失敗談を、率直に書き綴っていこうと思います。
前回の「筋肉もくもく会」のイベントと、それを振り返った前回記事は、ありがたいことにオンライン・オフラインを問わずけっこうな反響をいただきました。
記事まとめ:
今回の「筋肉もくもく会」では、いつも「筋肉は世界を救う」とか「テストステロンがあれば人は幸せになれる」とか、世間の共感値が低そうなことばかり提唱して、「星野さん、何言ってんすか(笑)」と言われることを覚悟していました。
一方で、エンジニアこそ運動が大切である、というメッセージは、ある種のロジックとして普及させねばならない、とも思っています。で、こっちは伝わったという思いもありました。
しかし、前回のもくもく会参加者アンケート、「共感した点」をちらっと見たら、
・筋トレで世界は平和になる。・筋トレは全てを解決する・テストステロンは尊い。・筋肉をKPIとすることで人生のすべてが改善される世界観
あれ…?そっちにも共感されてる…?
エンジニアの方々の没入する力に平れ伏した星野でした。
ところで、この「もくもく会」というのは、日本一の京大卒ニートで知られるPhaさんの提唱した言葉だそうで、フリーで働いているひとたちが集中力を保ち、またなんとなく交流をもつために一緒にもくもくと作業する、という趣旨の集まりです。
ところが、参加者の何割かが、「ものすごくキツかった」と答えるような「筋トレ」をバシバシやるパートが、エンジニアのもくもくコーディングタイムに挟まる今回の企画は、語の正確な意味での「もくもく」会というより、どちらかというとチェスボクシングみたいに、動と静が交互にくる狂気のイベントとなったのでした。
ちなみにトレーニングにもこういうプロトコルはありまして、最近はH.I.I.T(高強度インターバルトレーニング)と呼ばれて、世間的にも認知されてきました。
メンタリストDAIGOがダイエット効果だけでなく、記憶能力の向上として実践しておりますし、ボディメイク以外の側面が近年注目されております。
(ボディメイクとしての効果は下記もご参考ください)
https://athletebody.jp/2017/08/31/hiit/
しかし、根本にある思想は同じで、「一人でもやれるようなことを、なぜ人のとなりでやるのか?」ということです。
もくもく会でコードを組む場合と同じで、筋トレは、理念的には基本一人でもできるものです。それを、なぜ、「人の隣で」やるのか?
「仲良く一緒に」とか、「力を合わせて!」、とかではなく、
空間を共有して、「隣でやる」、ただそれだけ。
これがなんで重要なのかというのを、僕のしょうもない体験から考えてみたいと思います。
僕も現在はトレーナーとして、世間的にはめちゃくちゃハードな運動を週3回、3、4時間やっているのですが、それは仕事であり、指導者としてみられている現場においての話です。
1人でいるときには、どうしても自分に甘くなります。
例えば、僕は何度かティップネスに入ったり出たりを繰り返しているのですが、おそらくはジムの幽霊会員と化している方と一緒で、オフィスから自転車ですぐのところに位置するというのに、週1もいかないわけです。
ジムに勇気を出して入会するまでは、正直、いろいろな入会キャンペーンで視覚的に働きかけられれば、けっこうな数の人が決断できるのです。ここまでは企業努力で人のモチベーションがなんとかなるレベル。
で、次の段階が定期的に通うということですが、ここも「せっかくお金払ったんだから…」で行ける人が多い。
ところが、まだ次の段階があるのです。あえてここでは僕の恥を告白しますが、去年の年末なんか、なんか気が向かなくてパワープレートというブルブルするマシンをたった10分程度でやめてしまい、シャワーに入って帰ってたことがあります。別の日は200mぐらい泳いでなんとなくやめてジャグジーで15分ぐらい浸かってました。もっというと、30分ぐらいジャグジーで寝てしまってそのまま泳がずに帰ったことすらあります。
ジムに通うところまで習慣づけても、ジム内でのセルフ甘やかしまでは誰もコントロールできない。まさに、「ラストワンマイル」でギブアップしてしまうんです。
自慢じゃないですが、身体管理のプロを自負する僕でさえ、これ・・・。
そんなわけで現在は、スパルタンレースに友達を巻き込む、会員さんにみられている前でトレーニングをする、などなど、自ら起業したサービスをテコにして、自分の意志の弱さをコントロールしてます。
結局、集団でやる、人の存在が感じられる隣でやることには、ひとつひとつの動作にいたるまで、心地よい強制力のなかで完遂できる、という良さがあるのでしょう。
アプリやキャンペーンは、入会や購入など「ポチッ」とボタンを押すところまではいけますが、本当の習慣形成の「ラストワンマイル」まで保証してくれるわけじゃない。最後のワンマイルは、自分の身体を動かして、「ツラい」と思うところまでやらなくてはならないのだから。そして、それをなんとなく後押ししてくれるのは、必ずしも団結しているわけでもない、周りの人々の、フワッとした雰囲気なのではないか。そんなことを思います。
次回の開催の際は告知しますね!
マッソー!
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