あらゆるトレーニングプログラムは消耗品である?(1)
ふんどし部代表の星野です。
これまでの記事でも書いてきたように、
弊社の「バディトレ」は、短期のコミットではなく、誠実なお付き合いで結果が出るまで最善を尽くさせていただくトレーニングサービスです。
さんざん書いてきましたが、そうすると、「習慣として来ていただけること」が大事になってきます。
「貧乏性だからか、ちゃんと払った以上は通いたい、と思っちゃうんですよね。」
こう言ってくださる方もいますが、実は、「高い会費を払えば来るだろう」ではダメというのが実感です。
世の中には高いお金だけ払ってこない方もかなりいるんです。払ったことに対しての痛みは思った以上に少ない。それだけ習慣形成は難しいということです。
ビジネスとしてのフィットネスクラブだったら、そういう「幽霊会員」はウェルカムということになります。工数を取らずにフィーだけ払ってくれるわけですから。
しかし、それはお客様の実質的生活改善を目標にするバディトレにとっては、敗北を意味します。
続けるために必要なもの。これまでも書いてきましたが、今回は別の角度からひとつのことについて考えてみたいと思います。
コミットメントを「共に」高めていく
それはお客さんの「コミットメント」です。
カタカナ語を使うな!と仰る方がいるかもしれませんが、ニュアンスを日本語に直すとちょっとむずかしいですね。
国語辞書には「かかわり合い」、「肩入れ」とか出てきます。
もう一つの意味は「委任」。
あなたにここを一部お任せしてもいいですか?
と、星野からお客様に聞くわけです。
結局の所、「あんなサービスもあります、こんなサービスもあります!だからきてネ」という、お客さんを完全な受動性においてしまう事自体に限界があるのではないか。
そこで弊社バディトレでは、お客様からの提案もあり、お客様に「モデレーター」として関わっていただくシステムを試運転しています。
学ぶだけではなく、教えるところまで行く、というのがポイントです。具体的には、チームトレーニングの「バディトレ」の姿勢チェック、掛け声、改善指導などを星野と共に担当していただきます。
お客さんにとってのメリットは、月会費の減免などもありますが、それ以上に、「長くいるコミュニティで立ち位置を変える」ことが、新鮮さをもたらすのではないかというのが発端です。
教えることは学ぶこと。
しばしば話題になる受験生の「最強の勉強法」に、「自分で授業をやってみる」というのがあります。
友達に教えることで、わからない部分が自分のなかでストーリー化されていないことがわかり、勉強するときに注意すべき点がわかる。
なにより重要なのが、そのときの「能動性」=「コミットメント」です。受動的に聞いているときはわかっていたつもりのことが、いざ能動的に人に説明しようとするとわからない。
そんなことが、筋トレにもまったく当てはまるのです。
もちろん、トレーニングの場合、自分の理解が重要な学習塾とは違って、プロのトレーナーの指示どおりに身体を動かしていても成果は出ます。
ただ、問題となるのが、ある程度ルーチンとして通うようになった方が「それをさらに1年、2年と続けるモチベーションはどこにあるのか?」ということ。
◯◯トレ、と名がつくものの効果は否定しませんが、ものを言うのは続ける時間です。結局、どれほどのメソッドも、どれほどの講師も、マンネリ化したらおしまいです。あらゆる芸術家、あらゆる経営者がもっとも恐れるもの、それは、マンネリ化。
2年間関わり続けているMさんの例
たとえば、とある会社のエンジニア、Mさん。バディトレ最初期からご愛顧くださっています。
当時は今と比べて、サービスは全然穴だらけでしたが、僕の熱意に応えてくれた彼は3ヶ月で体脂肪ー10%となりました。これは、現在に至るまで、明確に結果が出た顕著な例です。
ありがたいことに1年継続にコミットし、次の3ヶ月でも劇的、とは言わないまでも、着実にベンチプレスやスクワットの記録も上がりました。
ところが、そこからが僕と彼にとっての暗黒期の始まりでした。
TRXを用いたワークアウトプログラムをしっかり吸収した彼は、見事に飽きました。それはそうです。筋トレはいかに複雑なものであっても、「維持」がベースになってくる限り、比較的単調な作業の繰り返しですから。
もちろん、現在マーケットではさまざまな目新しい試みが行われていて、ボクシングを取り入れたり、視界を暗くしたり…でも、それも、1年2年続けられるコンテンツという決定打でしょうか?
それがこのバディトレという事業で僕がひたすら考えていることです。
次回は、「モデレーター」を通して人はどうモチベーションを変容させていくか、について記事を書きたいと思います。
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