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竈猫
2023年5月21日 00:32
小学一年生の時、わたしはスカートの裾を切った。とくに深い意味は無かったけれど、あたらしいハサミをどこかで試したかったのかもしれない。ばれないように、1cmにも満たない小さな切れ込みを入れて、自分だけが知っている内緒ごとをつくったつもりだった。「スカート、どうしたの?」お母さんが次の日聞いてきた。「自分で切った」「ほんとうは?」「自分で切った」わたしは本当のことを言っているのに、