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起床後午前中の空腹は無視できる理由
こんにちは!
体調不良・病気で苦しむ人を1人でも減らしたい
東大薬学部卒アンチエイジングアドバイザー
福嶋大介です。
今回は「起床後午前中の空腹は無視できる理由」について記事を書いてみました。
● 起床後午前中の空腹は無視できる理由
朝起きて空腹
↓
エネルギー不足だから食べないと?
これは結論
"食べないといけないわけでない"
その理由は
エネルギー生成において
肝臓などの"現場の進捗"と
脳の"指令本部の認識"が
ズレてしまうからです。
実際にはもうエネルギー準備終わっているのに
まだエネルギーきてなくて空腹だろ?と脳から指令が出てしまうのです。
これを解説していきます。
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●朝起きて1時間後にお腹が空いてくる理由について考えてみる
朝ご飯は必ず食べよう!ていう人いません?
「朝ご飯を必ず食べましょう!」
↓
「なぜかですか??」
↓
「エネルギー不足になるからです!
朝起きて午前中っておなかが空きませんか?
それは睡眠時もエネルギー使っているんです。
貯蔵された糖分グリコーゲンがなくなってくるんですよ!だからエネルギーを補給しないと」
それっぽい理屈ですけどどう思いますか??
もしそれが本当なら
例えば
*朝7時に目が覚めた→午前中おなかが空く
*午前中寝ててお昼12時に目が覚めた→昼過ぎからおなかが空く
同じ人でも起きる時間でおなかが空く時間が違いません?
もしその瞬間が本当にエネルギー不足なのなら
お昼まで寝ている人も
例えば午8時とかに空腹すぎて
「エネルギー不足だぁ、大変だあ、エネルギー入れないと、、食べ物くれ〜」
てなりますよね?
でもそんな空腹のために中途覚醒する人は現実的ではないのではないでしょうか。
● 空腹シグナルが現れる理由
○コルチゾールホルモンが分泌されるから
人間の体は、朝になるとストレスホルモンであるコルチゾールを分泌します。
このコルチゾールは身体中に
「はい、起きるよ!」
と命令を出します。
コルチゾールは適度なストレスを与えて
交感神経ONにしてくれます。
エネルギー消費が促され、空腹感が生じます。
オフモード→オンモードへ
●朝起きたらコルチゾールが出る流れ
光などの外部の環境信号
↓
網膜から視神経を通って脳へ
↓
下垂体前葉へ
↓
副腎皮質刺激ホルモンを分泌
↓
副腎皮質からコルチゾールが分泌される
*深夜の起床の場合は
アドレナリン、ノルアドレナリンのホルモンが出る
↓
ストレスを感知して
コルチゾールON
という流れ
●睡眠を続ける場合に空腹シグナルが出ない理由
①睡眠時はコルチゾールホルモンがでてこないから
睡眠中はコルチゾールの分泌が自然と抑制されます。そのため、体はエネルギー消費を最小限に抑える「休息モード」を維持し、空腹感を感じにくくなります。
②代謝の低下:
睡眠中には基礎代謝率が下がり、エネルギーの消費が減少します。その結果、体は既存のエネルギー貯蔵(例えば肝臓のグリコーゲンなど)をゆっくりと使用するため、空腹感が抑制されます。
●空腹を感じるとはどういうメカニズム?
①空腹ホルモングレリンが出る
胃から空腹ホルモンのグレリンというものが分泌されます
↓
脳の視床下部にある食欲中枢に作用
↓
空腹感
②視床下部にある食欲中枢
視床下部は体のエネルギー状態を監視する中枢として機能しますり
「お腹空いたよ」信号(グレリンやインスリンなど)
↓
視床下部では
エネルギー収支バランスを常に評価
↓
不足していると感じたら
↓
空腹感
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● 起床後午前中の空腹は無視できる理由
エネルギー生成において
肝臓の"現場の進捗"と
脳の"指令本部の認識"が
ズレてしまうからです。
①起床後に必要なエネルギーを準備→完了→エネルギー送り込み開始【肝臓での動き】
②エネルギー必要だから準備してね【脳の視床下部の動き】
この①と②にタイムラグが起きている。
というわけなんです。
●誤審の訂正はいつどうやってされるの?
だいたい起床後30〜2時間の間は誤審タイムと言われています。
朝起きて
↓
蓄えていた肝臓から糖を持ってくるぞ
↓
血糖レベルが正常化した
↓
脳へもう血糖値大丈夫だよ
これに2時間近くかかります。
一方で
起床後に朝ごはんを食べたら
すぐに血糖値あがります。
美味しい!という満足度
胃腸に入ってきたという外部刺激
血糖値あがるのに15〜30分程度の短時間
と色んな外部要因があるのでわりとすぐ満腹だよ!という連絡もいきます。
●でも食べないとおなか空くよ!どうしたらいいのさ
適度なストレスを楽しむ
これくらいの空腹は普通なんだ
と楽しみましょう。
人によっては
「食べないと低血糖になるぞ!危険だろ!」
ていう人がいますが
それは異常です。
健常な人はなりません。
低血糖症状になるようなら
体が悲鳴をあげています。
・胃腸が荒れたりなど体の炎症が起きている
・過度のストレス(メンタルというより、体目線での)
・精製糖のとりすぎ
・筋肉が落ちすぎている
などなど
が考えられます。
詳しくは別記事をご参照ください。
以上です。
福嶋大介