事業で大切なことは、すべてパートナーから学んだ
はじめまして。LegalOn Technologies(旧社名LegalForce)の増本 大助と申します。
12月1日に社名が変わり、名刺交換で名乗る際に慣れていなくて噛んでしまうので困っています。
LegalForceというAI契約書審査のサービスと、LegalForceキャビネというAI契約書管理のサービスを展開しているSaaSベンチャーで、パートナーセールスの立上げ真っ最中です。
まだまだ学びながら進んでいる若輩者ですが、私なりに前職含むこれまでの経験から、パートナーセールスという職種について書いてみたいと思います。セールスという仕事を選ぶときに、パートナーセールスを思い浮かべてくれる人が増えるといいなと思っています。
事業で大切なことは、すべてパートナーから学んだ
私自身勉強中なのですが、今のところ本当にこう思います。
ビジョン・理念・経営方針・製品・組織・人材・営業戦略・売上や利益への考え方・商流や、「よくこんなこと考えたな」と思うようなビジネススキーム、義理や人情、酸いも甘いも含めて、事業で大切なことは山ほどあると思います。それを私はパートナーから教えてもらってきました(そして今も、SaaSやIT業界に初挑戦中の私に、大切なことを教えてくれているのはパートナーです)。
もちろん、仕事で大切なことは上司や同僚からも学びますが、それは会社の社風や企業文化、企業のフェーズやそこにいる人の属性によるものが大きいと思います。そして、多くは社内に限定されてしまいます。
一方、パートナーセールスをしていると、他社企業の情報に触れることが出来ます。
企業名は有名でなくとも、中小中堅企業でも、経営的にうまくいっている企業はたくさんありますし、数値や仕事に対するスタンスもかなり違います。業界によって特色も様々で、その多様性を自らその企業に入り込んで体感できるのがパートナーセールスだと思います。しかも現場レベルで体感できます。
足を運んで信頼関係が構築できてくると、人事情報やまだオープンになっていない情報を、パートナー企業の社内の人より早く知ることもよくあります。(この時は、絶対に口外しない倫理観と、とぼけるスキルを鍛えられます。)
もちろん良いことばかりではなく辛い場面も多々ありますが、真摯に向き合っていると、事業で大切なことや、事業を立ち上げる時に大切にすべきポイントを教わることが出来るように思いますし、感動的な場面に立ち会えたりと、最終的にはこの職種が好きになると思います。(個人的には、チームワーカータイプの人に特にオススメです)
また、SaaSではThe Model 型の組織が非常にうまく機能すると思いますが、パートナーセールス(特に立上げ期)はSaaSであっても基本全部やります。そういう意味では、成長環境という意味でもこの職種はいいなと思います。
SaaSにおけるパートナーセールスの重要性
SaaSというビジネスにおいて比較的新しい領域においても、パートナーセールスの重要性が増してきているように思います。電器製品や自動車産業、保険等のレガシー産業で代理店営業がごく当たり前のように、事業を拡大しようとすると自社のリソースだけでは頭打ちになるため、当然の流れなのかもしれません。
マーケティングに力を入れても、アプローチできる層はある一定を越えると似通ってきますし、新たな層(例えば地方のSMB層)へうまくアプローチ出来たとして、そのエリアに根差した商慣習等を簡単には真似できません。特にベンチャーがキャズムを越えて成長し続けるために、パートナーセールスは事業成長のカギになると思います。(そうしたい)
パートナーの意味
「パートナー=売上拡大のチャネル」と捉えてしまいがちですが、これでは成功しにくいと思います(本当は成功してから言いたかったです)。
仕事をする上での相棒だという意味で捉えて、共に成長するために支えあえるような関係性がいいのかなと感じていますが、そう考えると、ビジネス上でのメーカーとパートナーの関係性は、少しメーカーがパートナーに頼りすぎる傾向にあるように思います。
パートナーが動きやすいようにロジを整えたり、社内調整を手伝ったり、案件を支援したり紹介したり、相棒が売りやすい環境を整えていくことがパートナーセールスの役目なのかなと思います。
結局のところ人は感情で動くので、たくさん気にかけてくれる人と仕事したいですし、自分や自分のチームにはそうありたいと思います。
そして、メーカーとパートナーの期待値がズレる理由を考えてみたところ、恐らく下記じゃないかと思いました。
SaaSのほとんどの企業は直販から始めるので、パートナーセールス開始当初は「パートナーあっての売上」ではない場合が多い
「パートナーあっての売上」となるまでに成長しているSaaS企業が少ない
直販とのカニバリを気にするあまり、営業戦略が曖昧になる
数値上はすぐに売上が爆増しそうな気配がするが、そんなに簡単ではないということを理解した、パートナービジネスに精通した人材が少ない
私個人は、前職(ハードウェアベンチャーの営業責任者)での売上がほぼパートナー経由、現職ではほぼ直販経由という両方を経験し、自戒の念を込めて上記の通り整理しました。
自社の素晴らしいプロダクト(手前味噌ながら、前職での契約トラブルの経験から心からそう思っていますのでご容赦ください)を、より多く世の中の人に利用してもらい、契約に関する課題を解決していくために、まずは自分が汗をかき、パートナーと共に顧客の課題解決をしていこうと、書きながら再決意しました。
おわりに
つまり何が言いたいかというと、SaaSのパートナーセールスは本当にオススメということです!
PartnerSuccessの皆さんやアドベントカレンダーに投稿してくださっている諸先輩方のように、SaaSのパートナーセールス界隈を盛り上げてくれる人が増えると嬉しいです。
また、弊社は立上げフェーズでいろんな企業様と情報交換等したいので、ぜひ気軽にご連絡ください!
クリスマスまで、いろんなパートナーセールス話が拝見できる1ヵ月、お次はサイボウズ酒本さん、楽しみです!
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