発達障害児の父として感じたこと 9 〜子供の変化とその兄弟の話〜

最近の息子の変化


本日は転院と最近の息子の変化、そして兄弟児問題について書きます。最後まで読んでいただけると嬉しいです。

1.発達障害専門の病院の転院

今回病院を変えることにしました。9月ぐらいから転院を目指して妻と話し合い、地元の専門病院をネットで検索して調べました。いくつかの病院に電話してみました。結果は「現在満員で初診はお断りしている」と言われました。その中でようやく予約が取れたのが今回の病院でした。

転院の理由は以前の先生が60代で「早寝、早起き、勉強」と息子に言うだけでほぼ処方するだけだったからです。指示的でもありました。息子は夏から処方された薬も飲んでいませんでした。飲んでいない時でも変化がなかったことです。変化なく息子は明るく不登校暮らしをしています。

転院の日、息子と妻と私の3人で病院に行きました。どんな先生かわかりません。私はドキドキでした。そもそも予約している朝9時半に息子は本当に起きて行ってくれるのか?息子は緊張したり、前日にストレスがかかると普通に起きないことがあります。でも今回は起きてくれました。正直ホッとしました。

予約時間の30分遅れで診察室に通されました。発達障害専門の病院で時間の遅れはザラにあります。言い過ぎかもしれませんが、半日とる覚悟で行った方がいいです。どの病院もものすごい患者数で混んでいるからです。私はたまにしか同席しませんが、月1回病院に同行していた妻は大変だったと思います。

今回を先生はどうか、、、
結果非常に良かったです。40代の先生で、しっかり話を聞いてくれました。30分以上息子の状況を聞き、しっかり記録し、まとめてくれました。声色も穏やかで、以前の先生のような「すべき」と指示的でもなかったです。こんなに先生によって違うものかと驚きました。私自身はお陰様で人生で長患いの病気にかかったことがないです。今回息子の転院を通して、初めてセカンドオピニオンの大切さを実感しました。

先生はこんなことを言ってくれました。「凹凸があっていい。WISC検査で高いところはかなり高いのでそこに注目してはどうか。(※WISC検査は知能を測り、その子の「得意な部分と苦手な部分」から「その子にとってより良い支援の手がかりを得る」ことを目的として行う検査です。発達の凹凸を判定。)」「学校は特に行かなくてもいい。でも学校で(他の子たちは)集団生活で我慢することを学んでいるから、それはチャレンジしていいかも」「食べたお皿を下げるとかでもいいね」

先生は子供のペースに合わせて、話を聞いてくれました。息子もこの先生ならまた来てもいいと言ってくれました。先生の見立ては前回の先生と同様、ADHD+ASD傾向の判断でした。むしろ現在はASD傾向が強く出ているとのことでした。薬の処方もなく、また変化を見たいから2ヶ月後きてくださいで終わりました。

息子が小さい頃はADHD傾向が強く出ていました。授業でじっとしていられなかったです。もう一つの傾向としてASD(自閉)があります。最近はこっちの特性が強く感じられます。こだわりが強い。ハマったら切り替えができない。切り替えができない部分はかなり顕著に出てきます。元々の予定に間に合わなかったり、30分以上待たされることもあります。そんな時に親が疲れていたり、何か(社会的になってほしいスイッチなど)に必死になるとついついこの部分で多大なエネルギーを使ってしまいます。クタクタになるときがあります。特性なので、やり方を工夫するしかないのですが、ここが一番の悩みどころです。切り替え以外は解消されているので、長男は成長していると言えます。

2.不登校でも明るく過ごす

なぜ長男は不登校で明るく過ごせているか。それはつながりが保てているからです。放課後デイサービスに平日の午後と土曜日に行っています。WEBで参加するフリースクールも長く継続できています。どちらも妻と一緒に探しました。うちの子供の特性として、ハマれば受け入れ、長く継続できるがあります。学校に行かなくとも繋がりを持てているのが良い影響を与えています。親の立場として学校は必ずいかなくていいと思えるようになりました。ただ勉強や読書はできればコツコツやっていてほしいという考えはあります。

3.発達障害児の兄弟

うちは2人兄弟です。5歳下の弟がいます。兄に非常に懐いています。年が離れているので兄は弟をとても可愛がってくれます。以前長男が一切時間を守らないことで母子の壮絶なバトルになった時がありました。次男は怖がっていました。現在は長男も成長し、性格がマイルドになり対立もなくなりました。

長男は発達障害傾向、次男は現在のところ定型発達(言葉をわかりやすくいうと一般の人)です。注意しないといけないのは次男に親の期待を無意識に寄せてはいけないということです。その子はその子として育てる。兄弟平等に扱うことです。いつか次男が成長して「なぜ兄は学校に行かないで、楽しそうにしているのに、自分はどうなの」と思うかもしれません。そんな疑問が湧く年齢になるまでに平等に扱っていなければ、長男ばかりずるいとなります。

ではどうすれば兄弟バランスよく育てられるか。その答えは兄弟それぞれの話に耳を傾けることではないかと考えます。兄弟平等に時間をとる。そして外部の情報を取り続ける。また以前行っていた不登校親の会もたまには行ってみようと思います。ネットだけの情報だとどうしても考えが窮屈になります。不登校親の会に答えがあるわけでないですが、相談することで5、6通りの見方を得られるので「柔軟」であり続けられます。この「柔軟性」がかなり重要です。

過去からの長男や家族を振り返ると、確かに色々な問題を乗り越えて今があると思います。その時は壮絶でした。通過してみればなんてことないと思えます。不登校親の会の先輩方もこうやって通過してきたから、今は穏やかに不登校に悩む親の話を聞く立場でいられるのかもしれません。

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